<新型コロナ>さいたま市立校 48人が1日も登校せず 6月15日〜7月20日 感染予防で出席停止

2020年8月5日 07時14分

 さいたま市教育委員会は、新型コロナウイルスへの感染予防を理由に市立の小中高校や特別支援学校などに登校せず「出席停止」扱いとなっている子どもたちの数を発表した。調査期間の26日間のうち1日以上休んだ子どもは440人いて、そのうち1日も登校していない子どもが48人いた。(前田朋子)
 市教委健康教育課によると、感染予防を目的に保護者などの希望で登校しない場合は、インフルエンザなど他の感染症の場合と同じ「出席停止」となり、欠席扱いにならない。調査は学校再開後、通常授業が始まった六月十五日〜七月二十日の土日を除く二十六日間を対象にした。全児童・生徒数は約十万人。
 その結果、五日ごとの累積日数で最も多かったのは一〜五日間登校しなかった子どもで計二百七十七人だが、二十六日間すべて休んだ子どもも小学校三十四、中学校十二、特別支援一、高校一の計四十八人いた。期間中の延べ出席停止人数は三千五人に上った。
 登校しない主な理由は、「同居家族にかぜのような症状があり、自分が他者に感染させる心配から登校を控えた」というケースと、「登校すると感染する恐れがある」として休んだケースがあるという。
 休んだ子どもたちへの対応は各校で異なり、担任が毎日家庭訪問する学校や、スクールソーシャルワーカーが月一回保護者と面談する学校も。学習の遅れは、子どもが登校できた時に放課後に個別指導したり、市教委作成のウェブ上の学習コンテンツの活用を指導したりしているという。
 同課の担当者は「今は保護者の考えや思いを尊重している。今後はいかに心の不安を取り除くか、学習保障や心のケアをしっかり行いたい」と話している。
 四日、取材に応じた細田真由美教育長は、全期間出席停止が四十八人いることに「決して少なくない。コロナが家庭にも大きな影響を与えていると実感する。学びを止めないよう、できることはすべてやらなければと新たに思った。(登校しないことが)不利益にならないよう指示している」と述べた。

◆国立成育医療研究センターこころの診療部 児童・思春期リエゾン診療科 田中恭子診療部長

 このような状態の子どもの把握は大切で、貴重な調査だ。結果を見て心配するのは、もともと発達障害や適応障害など、社会へ適応する上での脆弱(ぜいじゃく)さを持つ子どもたちが、コロナでさらに追い込まれているのではないかということだ。
 だれもコロナには感染したくないし、怖いと思うのは当たり前の反応だが、脆弱性があると正しく怖がることができず、誤解に基づいて怖さを増幅させることがある。子ども自身の問題の場合もあれば、保護者からコロナそのものや経済的困難などの不安をぶつけられ、登校しづらい心理になる場合も考えられる。
 学校は、登校しないのは家庭の選択だと簡単に片付けず、家庭が孤立しないよう積極的に連絡を取ってほしい。担任教諭らが、できれば親とは別に子どもから話を聞き、どんな恐怖、困難があるのかよく観察してほしい。その上で福祉や医療などにつなぐ対応も必要だ。

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