茂木外相が訪英 帰国後隔離なし、首相外遊向け前例づくりか

2020年8月6日 06時00分
 茂木敏充外相は5日、日英通商協定を巡る英閣僚らとの協議のため、英国に向けて日本を出発した。新型コロナウイルス感染症が拡大した3月以降、閣僚の外遊は初。感染予防策を徹底した上で、現在全ての入国・帰国者に求められている帰国後2週間の自主隔離は行わない。安倍晋三首相の外遊再開に向けた前例作りとの指摘もある。
 茂木氏は4日の記者会見で「国益をかけた難しい交渉を電話で行うのは無理だ」と対面で会談する意義を強調。隔離を行わない理由として、チャーター機での少人数移動や英国滞在中の一般人との接触回避、帰国後のPCR検査受診などの措置をとることを挙げ、「欧米の主要国をはじめグローバルスタンダードになっている。政府要人の外国訪問においても同様の措置を考えている」と述べた。
 今回の対応に関し、外務省幹部は「一刻も早く外交を再開するため、合理的な措置がとれないか考えていた」と説明する。
 米国は先進7カ国首脳会議(G7サミット)を今月末にも対面形式で開催することを目指している。安倍首相も出席の方向で調整しているが、政府の水際対策では海外からの帰国者に自宅などで2週間の待機を求めており、政府内では首相にも適用すべきかを検討していた。
 明治大の纐纈厚特任教授(政治学)は茂木氏の訪英を「首相が隔離なしで訪米するための地ならしだ。コロナ対応で下落した支持率を外交で回復する狙いもあるのでは」と指摘している。(上野実輝彦)

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