家庭内コロナ感染を防ぐコツ 食卓や床はSの字で「から拭き」 

2020年8月5日 23時07分
 新型コロナウイルスの家庭内感染が増えている。無症状のまま気づかないうちに、家族に感染させることは避けたい。とはいえ、自宅でも気を張り続けていると疲れてしまう。コロナとの闘いが続く中、「緩く、長く」感染予防を続けるにはどうすればよいのか―。(太田理英子)

◆複数の予防法を組み合わせて


 四日に東京都足立区の小学生が陽性であることが分かった。小学生の家庭では約一週間前の七月二十七日に家族の一人が体調不良を訴え、同三十日にPCR検査で陽性と判明している。
 家族への感染を防ぐポイントは何か。東北大大学院助教の吉田真紀子さん(57)=感染症疫学=は「複数の方法の組み合わせで、できるだけリスクを低くするしかない。自分が無症状で感染していると思って行動を」と呼び掛ける。

 吉田さんら医療関係者チームは、家庭での具体的な予防法をハンドブックにまとめている。例えば、触る機会の多いドアノブや照明スイッチは一日一~二回の消毒を勧める。薄めた漂白剤や家庭用洗剤も有効。アルコールを含むティッシュで拭いてもいい。
 高齢者や基礎疾患がある人は、できれば食事の時間をずらし、家族となるべく別室で過ごす。長時間、一緒にいる場合や会話をする時はなるべくマスクの着用を。

◆Sの字で「から拭き」を


 コロナ予防用の掃除を心がけることも大切だと、医療環境管理士の松本忠男さん(59)は訴える。自宅では、家族が集まり飛沫が飛びやすい食卓のほか、洗面所やトイレの掃除には注意点があるという。

 大切なのは「から拭き」。そして、「同じ方向に拭くこと」。水拭きは「ウイルスを取るどころか塗り広げる」。食卓や床はS字を描くように拭くと、ウイルスが残りにくい。油汚れで洗剤を使っても、最後はから拭きをした方がよい。
 床掃除などでは、ウイルスが付着したホコリが舞わないよう気をつける。掃除前に窓は開けない。風が発生しないように、できるだけゆっくりと動く。ウイルスが付着したほこりや汚れがたまりやすい「部屋の隅や壁を丁寧に掃除するだけで、ウイルスの量は減らせる」という。

◆繰り返すことで習慣に


 松本さんは「きちんと掃除を、と思いすぎると心理的負担から続かなくなる」と指摘する。食事や日常の動作の延長で「こまめに繰り返して習慣化していくことが大事です」。
 気にしすぎて、不安やストレスを抱え込んでは本末転倒だ。そうならないよう、東京大大学院医学系研究科の研究者らは、インターネットサイト「いまここケア」で、コロナ禍で心の健康を保つ方法を紹介している。
 メンバーの一人で、特任講師の今村幸太郎さん(38)=精神保健学=は「活動の制限をされると心の元気がなくなりやすい」と説明する。「声を出して笑う」「ガーデニングをする」「映画や本を見て泣く」など、自宅でできる楽しい行動のリストを作り、できることを達成していくと、明るい気持ちや落ち着きにつながりやすいという。
 今村さんは「感染への不安が募るとネガティブな考えが浮かびやすい。それぞれのニーズや好みに合わせ、できる方法を生活に取り入れてほしい」と話す。

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