4府県のコロナ感染者の割合、GoTo除外時の東京を超す

2020年8月6日 06時00分
 政府の観光支援事業「Go Toトラベル」で、東京を除外した時点での都内の人口あたりの感染者数や陽性率を、愛知、大阪、福岡、沖縄の4府県は既に超えたことが、本紙の集計で分かった。政府は除外対象の府県を追加する考えを示していない。感染の拡大防止や不公平感の観点から説明が求められそうだ。(井上靖史、中沢誠)

◆愛知、大阪、福岡、沖縄で陽性率も

 国内の宿泊や日帰りツアーの代金を支援するこの事業は、東京発着を除外して7月22日に始まった。西村康稔経済再生担当相は同16日の記者会見で、東京除外の理由を「都自身が(前日に)警戒を最高レベルに上げている。感染者数も10万人あたり1週間で8・7人だ。陽性者の割合も5%台と高い」と説明。
 専門家らでつくる政府の分科会も当時、東京は感染が拡大している状況から「(支援を)延期するべきだ」とした一方、他の道府県は「実施しても差し支えない」と政府の方針を追認した。尾身茂会長は「東京の感染者数はほかと明らかに違う」と述べていた。
 本紙が今月3日までの1週間で10万人あたりの感染者数を集計したところ、沖縄は24・9人、大阪は15・2人、福岡は14・9人、愛知は13・5人と、東京を除外した時の数値を上回った。東京は今月3日までの1週間で17・0人に増えたが、沖縄はこれも上回っている。
 検査を受けた人のうち、感染が判明した人の割合を示す陽性率も、最近は沖縄が19・5%、愛知が15・3%、大阪が9・3%、福岡が7・0%と、除外時の東京の5・9%を超えた。最近も東京は6・7%で、4府県の方が高い。

◆政府、追加の考え示さず

 今月5日の野党ヒアリングで、観光庁の担当者は除外対象の道府県を追加するのかを問われ、「われわれだけでは判断できない。専門家の意見も踏まえて政府として判断したい」と答えるにとどまった。赤羽一嘉国土交通相は「各地の感染状況を注視しつつ、柔軟に運用することが重要」と話していた。
 分科会のメンバーによると、7月31日の会合では「Go To」のあり方について問題提起するメンバーもいたが、議論は深まらなかったという。「旅行の促進は立ち止まって考え直してもいいんじゃないか」と話すメンバーもいる。

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