安倍首相、予定の質問に答えて会見打ち切り
2020年8月7日 06時00分
安倍晋三首相は6日、平和記念式典など「原爆の日」関連行事出席のため訪れた広島市で、約16分間の記者会見を行った。首相の広島訪問では例年、慣例的に会見している。会見は、予定された質問に答えた後に打ち切られた。首相は「まだ質問がある」と続行を求められたが「節目、節目に会見したい」と述べ、立ち去った。
会見には、地元の広島市政記者クラブと、官邸記者クラブ「内閣記者会」の首相同行記者が参加。質問は例年通り、双方の代表社が行った。予定の会見時間は10分間。内閣記者会の幹事社からは事前に質問時間を十分確保するよう申し入れていたが、官邸報道室は「日程が詰まっており難しい」と回答していた。
首相は、新型コロナウイルス対応に関する代表社の質問に7分超をかけ回答。代表社が計4問を聞き終えた時点で、予定時間を超過していた。
内閣記者会の朝日新聞記者が予定外での質問を求め「コロナの感染拡大で国民の不安が高まっている中、なぜ50日近く十分に時間を取って正式な会見を開かないのか」と発言。首相は「今回もコロナに割と時間をとって話した」と反論して歩き出したため、会見は終了した。
首相は通常国会閉会翌日の6月18日以降、官邸で各社の質問に答える通常の記者会見を行っていない。9日には平和祈念式典などに出席するため訪れる長崎市でも慣例的な短時間の会見を行う。(井上峻輔)
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