「お盆の帰省・旅行控えて」小池知事が呼び掛け 「自粛」言及しない首相と対照的

2020年8月6日 22時27分

記者会見でお盆や夏休みの過ごし方について話す東京都の小池知事=6日午後、都庁で

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、東京都の小池百合子知事は6日、臨時記者会見を開き、今夏を「特別な夏」として、お盆と夏休み期間の帰省と旅行を控えるよう都民に呼びかけた。帰省先での感染予防を求める一方、一律の自粛を要請しない安倍晋三首相の姿勢とは対照的で、帰省で頭を悩ませる都民の判断に影響を与えそうだ。(小倉貞俊、村上一樹、松尾博史)

◆「悪化すれば緊急事態宣言も」

 都内の同日の新規感染者は360人で、10日連続で200人を超えた。小池知事は記者会見で、「この夏は『特別な夏』」と記したボードを掲げ、「離れて暮らすご家族、ご親族とは電話やオンラインでお話しいただきたい」と訴えた。
 「お盆、夏休みでも、医療現場では今この瞬間も、厳しい状況の中で患者対応に努力されている」。そう強調し、「今後さらに状況が悪化すれば、都独自の緊急事態宣言を発することも考えざるを得ない」と危機感をあらわにした。

◆時短営業に応じない店に“いら立ち”も

 特に重症化しやすい高齢者層に感染が広がりつつあることから、生活の細部にまで注意を喚起。「高齢者と同居の家族は、長時間の会話をされるときはご自宅の中でのマスクの着用を」と切り出し、「お食事もできるだけ高齢者と時間をずらして」「タオル、コップ、そして歯磨き粉などは別にしていくなど、十二分にご注意をいただきたい」と力説した。
 一方、都が3日から実施している酒類提供の飲食店とカラオケ店への時短営業要請を巡り「協力に応じていない事業者もいるが」と問われると、いら立ちをうかがわせる場面も。「法律、条例的な部分で、カバーしきれないところがある証左」と現行制度に問題があるとし、その上で「『特別な夏』と申し上げているのは、いつまでも同じことを繰り返すわけにはいかないので協力をよろしく、ということ。感染しない、させないがキーワード」と強調した。

◆各知事の判断分かれる


 帰省について、各県知事の判断は分かれている。「温かい心で迎えてほしい」(青森県の三村申吾知事)のような考え方がある一方、「いま一度考えて控えて」(愛知県の大村秀章知事)など慎重な姿勢の知事が少なくない。
 一方、安倍首相は6日の広島市での記者会見で、「3密回避」など帰省中の感染予防を求め、「特に大人数の会食などを控えるなど高齢者への感染につながらないよう十分注意をいただきたい」と語った。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は5日、感染防止対策が難しい場合は「帰省はできれば控えていただきたい」と明言したが、首相は「自粛」には言及しなかった。

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