<高校野球2020夏>9年ぶりの帝京か、2年連続の関東一か 東大会は8日に決勝

2020年8月7日 07時17分

東亜学園−帝京 7回裏の攻撃前にナインを集める帝京の前田監督(中央)=大田スタジアムで

 
 2020年夏季東西都高校野球大会は6日、東大会の準決勝が大田スタジアムであり、関東一と帝京が8日の決勝に進んだ。関東一は2年連続、帝京は2011年以来9年ぶりの優勝を目指す。西大会は7日に決勝があり、東海大菅生と佼成学園が対戦する。 (加藤健太)
 帝京は1点を追う8回、1死満塁で代打の菊池祐汰選手がスクイズ。相手のエラーも誘って一気に逆転した。相手打線を4安打に抑えた投手陣の踏ん張りが大きかった。東亜学園は5回に逆転した後なかなか追加点が奪えず、好投していた左腕鈴木隆之介投手が最後に捕まった。
 関東一は3回、3番初谷健心選手の中前タイムリーで先制。その後も持ち味の機動力を絡めて毎回点を重ね、試合巧者ぶりが目立った。大森学園は犠打のミスが響き、打線がつながらなかった。ノーシードで快進撃を続けていたが、44年ぶり決勝進出の夢はかなわなかった。

◆71歳の名将・前田監督 奇襲スクイズずばり

 帝京を3度の全国制覇に導いた前田三夫監督が奇襲を仕掛けた。
 1点を追う8回1死満塁。代打に送った選手が3球目をファウルにし、2ボール1ストライクになったところで代打の代打を起用。相手バッテリーが「何をやってくるんだろう」と動揺する中、直後にスクイズを成功させた。
 6年ぶりに決勝へ駒を進めた71歳の名将は「絶対に1点取りたかった。ベンチを見渡してバントがうまそうな選手を呼んだ」。してやったりの表情がマスク越しにのぞいた。 (加藤健太)

<熱球譜>意地の二塁打 最後までチーム鼓舞

大森学園3年 工藤翔午主将

 「もっとできた」と、悔いはある。それでもコロナ禍でいつもと違ったこの夏、快進撃でベスト4という結果を出せたのは「うれしいこと」と、大森学園の工藤翔午(しょうま)投手(3年)は充実した様子で振り返った。
 1、2回は順調だったが3回につかまる。「テンポ良く、を意識し過ぎて、甘いところに入ってしまった」。強力な関東一打線はそれを見逃さず、この回3安打で先制される。5回でマウンドを降り、松本哲郎選手(2年)に後を託した。
 1年の時から登板機会は多かった。昨夏は5回戦、9回に4連打を浴びサヨナラ負け。今年、甲子園がないと決まった時は落ち込んだ。でも、今大会までで勇退する和泉隆監督を「東京一にする」と掲げ、主将としてチームの士気を再び突き上げた。準々決勝では強豪の二松学舎大付を破り、1976年の準優勝という過去最高の戦績に、あと一歩まで迫った。
 8回は2死から意地の2塁打を放ち、最後までチームを鼓舞した。試合後、和泉監督に「ありがとう」と言われた。すぐに言葉は返せず、握手した。 (神谷円香)

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