<首都圏おもしろランキング>枝豆が多く取れる道府県 ブランド化で競争激しく

2020年8月8日 07時40分

「好環境にあぐらをかかず、安心でおいしい枝豆を徹底して追求する」と語る塩野昌彦社長=群馬県沼田市の枝豆畑で

 ビールのおつまみといえば枝豆という人も多いのでは。本来大豆のことだが、未熟の状態で収穫するのが枝豆。タンパク質やビタミンなど栄養素を豊富に含む健康食品だが、鮮度が落ちやすく日持ちしないのが難点だった。しかし近年の冷凍冷蔵技術の進歩で各産地がブランド化に力を入れ、競争が激化している。
 枝豆は、関東に多い青豆(白毛など)、東北に多い茶豆(山形のだだちゃなど)、関西に多い黒豆(丹波産など)に大別される。最近はこれらをかけ合わせた品種も増え、全国に四百種以上とも。
 農林水産省の二〇一八年の統計では、収穫量はトップの群馬のほか、十位までに埼玉、千葉、神奈川と関東勢が入っている。
 群馬県沼田利根(北毛)地域で作られる「天狗(てんぐ)印枝豆」は、一二年の野菜ソムリエサミットの食味評価部門で大賞を受賞。日本在住外国人が選ぶ昨年のおもてなしセレクションでも金賞を受賞するなどブランド枝豆としての知名度が高い。
 戦後、輸入大豆の増加で国産大豆が消滅の危機に陥ったことから同地域で枝豆作りが始まった。一九六一年に生産者組合が発足。「標高二百〜八百メートルに位置し、夏は涼しく霧も多い。枝豆栽培に適している」と組合の生産管理・販売を担当する塩野商店の塩野昌彦社長(43)は話す。
 糖度アップなど食味の数値目標を自主的に厳しく設定し、土壌改良、肥料、農薬使用、収穫時期、出荷の際の冷蔵管理などに徹底してこだわってきた。現在百十一人の生産者が年間(六〜十月)千トン余りを出荷、特に食味のよい枝豆には「味匠(あじたくみ)」のパッケージを付けて差別化を図る。「好環境にあぐらをかかず、誇りを持って安心とおいしさを追求する」(塩野さん)。 (藤英樹)

◆三浦半島の「あまおとめ」 うま味保つためのこだわり

 十アール当たり枝豆収穫量が関東トップの神奈川県。三浦半島で人気のブランドが「あまおとめ」だ。スーパーやデパートのほか、全国からネット注文も受ける。
 農家四軒が二十四年前、生産者団体「三浦はねっ娘(こ)会」を立ち上げた。温暖な気候を生かして他産地より早い六〜七月の出荷で差別化を図る。こだわりは莢(さや)に枝を数センチ残した袋詰め。「うま味が保たれ日持ちする」と岩崎ファームの岩崎泰樹(ひろき)社長(43)。枝を残すため手作業にこだわる。作業場ではパート主婦ら百人以上が一斉に作業する。「人件費はかかるが、消費者に喜ばれる枝豆をこれからも」

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