<各駅停車>「地方」の良さ

2020年8月9日 07時23分
 熊谷市に移り住んで丸二年が経過した。直前の富山県魚津市の一年と合わせ、単身赴任生活も丸三年がたち、あらためて地方での暮らしやすさをかみしめている。
 人口約四万の魚津と約二十万の熊谷には共通点がある。人情が深く、親切な人ばかりということだ。話し掛けると、気軽に返してくれる。「おいしいよ」。そう言って地元産の野菜を分けてくれるつながりは、都会にはない。心なしか子どもたちの笑顔も明るい。
 ただし、問題点もある。それは車への依存度が高いこと。大きな駐車場を備え、いろいろな物が一気にそろう大型店が重宝され、歩く人が少なくなる。ぶらりと立ち寄る小さな専門店が苦境に立たされる。名所があっても、まっすぐ目的地に向かい、まっすぐ帰る。
 ネット社会もそうだが、生活の効率化は人のつながりを希薄にし、地方の良さをそいでいく。歩いて楽しい街づくりを期待している。(渡部穣)

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