来訪者から探る足利学校 松陰や高杉晋作ら 新企画始まる

2020年8月11日 08時02分

高杉晋作の道中日記「試撃行日譜」。足利学校を訪れた際の記述がみられる=足利市で

 足利市昌平町の史跡足利学校が江戸時代中期の姿に復元されて三十年となったことを記念する新企画「足利学校に魅(み)せられた来訪者たち」が始まった。
 前期は江戸時代の来訪者に焦点を当てる。幕末期の思想家、教育者の吉田松陰(一八三〇〜五九年)は五二年、東北旅行時に立ち寄った。蔵書「尚書正義」(宋刊本、国宝指定)を「最も珍しいもの」と、「東北遊日記」に記している。
 その弟子で長州藩士の高杉晋作(一八三九〜六七年)は六〇年、武術修業の道中で立ち寄った。日記「試撃行日譜(しげきこうにっぷ)」に「足利学校」「大成殿」「入徳(門)」「杏壇(きょうだん)(門)」の表記がある。
 その他、江戸時代後期の文人画家である谷文晁(ちょう)(一七六三〜一八四〇年)や渡辺崋山(一七九三〜一八四一年)、江戸時代前期の儒学者、林羅山(らざん)(一五八三〜一六五七年)ら八人を紹介している。
 同学校の大沢伸啓学芸員は「知識人、著名人ら多くの足跡から足利学校が儒学、易学の聖地としていかに尊重されてきたかがうかがえます」と話していた。
 前期は九月三十日まで。後期は十月三日〜十一月二十九日の予定で、嘉納治五郎、渋沢栄一ら九人を紹介する。(梅村武史)

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