相変わらず紙、対面、押印… テレワーク進まず官僚の不満が続出

2020年8月12日 05時50分
 新型コロナウイルスの感染拡大で政府がテレワークの実施を求める中、国会議員対応を担う国家公務員の8割が「議員への説明は対面のままだった」と民間企業の調査に答えた。勤務時間に関しては公務員の4割が「過労死ライン」とされる月100時間の残業時間を超えたと回答。コロナ禍でも国会議員の意識は変わらず、公務員の働き方改革が進んでいない現状が浮かび上がった。
 働き方のコンサルティングを手がける「ワーク・ライフバランス」(東京)が6、7月、国家公務員を対象に、新型コロナの感染が拡大した3~5月の働き方の変化を聞く調査をインターネットで実施し、480人が回答した。
 回答者のうち国会議員とやりとりする業務を担う382人に対して「議員による官僚の働き方への配慮を感じる変化が起きたか」と聞いたところ、91・3%が「そう思わない」と回答した。「議員への説明が電話やオンラインに移行したか」との質問では、83%が「そう思わない」で、対面中心の対応が継続。議員との連絡がファクスからメールに移行したかとの問いには86・1%が「そう思わない」と答えた。
 最も忙しい月の勤務時間は厚生労働省などで200時間超、300時間超とした回答もあった。実態調査への自由記述では「国会議員への説明のためだけに出勤していた」「3密の状態での説明が常であった」といった不満が続出。「省内決裁は相変わらず紙、対面、押印が推奨されている」と政府内のデジタル化の遅れを指摘する声も寄せられた。
 同社の担当者は「国会議員の相手への配慮不足や省庁特有の慣習もデジタル化の障害になっている」と話した。(坂田奈央)

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