お盆休みと帰省と介護

2020年8月12日 07時23分
 お盆休み真っただ中だが、今回は帰省をあきらめた。そうした方も多いのではないか。
 地方に住む高齢の親元へ東京から帰ってきたとなれば、周囲に不安を広げるし、親への感染も心配だ。
 だが、それより帰省を思いとどまらせた事情がある。親が頼りにしている介護サービスである。
 介護事業者から訪問介護を、地域の人たちのボランティアで家事の介助をお願いしている。訪問介護は高齢者宅を巡回してサービスを提供しているが、訪問するヘルパーさんがどこかで感染したら他の高齢者にも感染させてしまうかもと考えるのは当然だろう。
 だから、東京から家族が帰省したとなると親への介護サービスをしばらく見合わせざるを得なくなることが考えられる。帰省は他のサービス利用者も不安にさせかねない。
 介護サービスは親の日常を支える要になっている。いつも来てくれるヘルパーさんとのおしゃべりを何より心待ちにしている。サービスが止まったら困るのは親の方である。
 この夏は、やむを得ず電話で声を聞き、近況を報告している。
 コロナ禍で介護事業者も感染への不安を抱え、サービス継続に腐心している。人手不足にもあえいでいる。少しでも活動しやすい環境をつくりたい。それが結局、親孝行にもなると自らに言い聞かせている。 (鈴木 穣)

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