「全員野球」実を結ぶ 勝又主将の負傷退場に奮起 高校野球交流試合

2020年8月13日 07時18分

鹿児島城西に勝利し、駆けだす加藤学園ナイン=甲子園で

 目指す「全員野球」は最後の夏に結実した。チームのまとめ役、勝又友則主将(3年)を途中で欠きながら、皆が持てる力を発揮し甲子園に初めて校歌をとどろかせた。
 あこがれのグラウンドの重圧は大きかった。肥沼投手は「緊張した」と硬さが目立ち、四回まで毎回、安打を浴びた。だが雨宮快成捕手(2年)のサイン通り、直球と変化球を内外角にちりばめ、中盤から相手打線を翻弄(ほんろう)した。
 一塁の守備に就いていた勝又主将がうずくまったのは六回。一塁左の打球を追い、足を痛めた。つった足を何度も伸ばそうと試みたが、仲間に背負われ、ベンチに戻った。
 野球人生で初めてのけがによる途中退場。「ショックだった」。意地で試合に戻ろうとしたが、すでに選手交代は告げられていた。ベンチでは米山学監督の横で声を出し続けた。
 その裏に1点を先制。八回には太田圭哉選手(1年)の盗塁に続き、杉山選手のランニング本塁打が飛び出した。
 七月中旬にあった県の独自大会。優勝候補と目されながら1回戦で敗退。勝又主将は「力がないことは、はっきりした。甲子園まで一カ月、死ぬ気で努力しよう」とナインにげきを飛ばした。
 常に妥協を許さなかった主将は試合後、「楽しかった」と言った。伝統の「あきらめない野球」を後輩に見せられた満足感がそこにあった。(保坂千裕)

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