沼津と甲子園 心一つに 高校野球交流試合 加藤学園が勝利

2020年8月13日 07時18分

新型コロナの感染防止のため声援はなしでエールを送る加藤学園チアリーダー部員や応援団員、生徒ら。吹奏楽部は2階席から演奏した

 春のセンバツ出場校による甲子園高校野球交流試合に臨んだ加藤学園(沼津市)は12日、大会3日目の第2試合で、鹿児島城西(鹿児島県日置市)に3−1で勝利した。大村善将選手(3年)の先制打に続き、八回には杉山尊選手(同)の2点ランニング本塁打で加点。エースの肥沼(こいぬま)竣投手(同)は1失点で、相手の追撃を抑えた。新型コロナウイルス対策のため、控え部員や保護者らだけが、スタンドで応援した。
 沼津市の加藤学園講堂では、応援団とチアリーダー部、吹奏楽部、3年生有志の計約150人が、大型スクリーンの前で応援した。
 新型コロナの感染を防ぐため声援は禁止。ダンスもチアリーダー部と一部応援団員に限り、吹奏楽部は飛沫(ひまつ)拡散を防ぐため、最前列にフィルムを張った2階席で演奏した。生徒は声援の代わりにメガホンをたたいたり拍手をして、甲子園にエールを送った。
 3点リードで迎えた九回表。六回の先制点、八回の追加点に「本当は大声で叫びたい」と喜んでいた村田千夏さん(18)は中継画面を静かに見つめた。
 八回まで無失点のエース肥沼投手が先頭打者に安打を浴び、1点を返された。「選手は全力で楽しんで」と話し、攻撃の際は激しいダンスを披露したチアリーダー部の勝又実悠部長(18)も祈るような姿だった。落ち着いていたのは応援団の大橋渉(あゆむ)団長(17)。「団長は感情を表に出さない。それが歴代応援団長の伝統だから」
 得点圏に走者を置くピンチが続く中、肥沼投手がストライクを取るたびメガホンの音や拍手は大きくなり、熱気は最高潮に。肥沼投手が最後の打者を内野ゴロに打ち取ると、村田さんや勝又部長の顔に笑顔が戻った。大橋団長も一瞬、表情を崩し「気持ちが出てしまいました」と照れた。
 声をからしての応援はできなかったが大橋団長と勝又部長は「甲子園まで(エールが)届いた」と満足そうな表情を見せていた。(渡辺陽太郎)

甲子園球場の初勝利を飾り校歌を歌う応援団の大橋団長(手前)=いずれも沼津市の同校で


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