サッカーJ1鳥栖のクラスター「起こるべくして…」Jリーグに波紋

2020年8月14日 10時55分

YBCルヴァン・カップ広島―鳥栖の中止を知らせる張り紙=12日、エディオンスタジアム広島で

 新型コロナウイルスの検査で10人もの陽性者が確認された鳥栖のクラスター(感染者集団)は、トップチームの活動休止を招き、15日以降のリーグ戦3試合を延期する事態にまで発展した。クラブ側の管理態勢にも疑念が生じる今回の問題。12日夜、オンラインで記者会見した竹原稔社長は「結果から見ると、起こるべくして起こってしまった」と対応の甘さを認めざるを得なかった。
 鳥栖によると、金明輝キムミョンヒ監督は8日昼に体調に違和感を感じたが、クラブ側へ申告せず夜のアウェー鹿島戦を指揮。9日には練習場で、マスクを着用せずにコーチ陣とミーティングを行った。同日夜に38度の発熱。ただ、翌10日は平熱に下がったことから練習に参加した。結局、指導後に倦怠(けんたい)感を覚え、点滴を打つために病院へ行った際、医師の勧めで受けたPCR検査で陽性が判明したという。
 クラブは、監督や選手らに対して体調に不安があれば早期の申告を徹底させ、状況に応じて休養や検診を促すのが責務。だが、クラブ側が監督の体調を把握したのは10日になってからだった。後手に回った対応に、竹原社長は「管理不行き届きがあったことは認識している」と話した。
 12日に陽性が判明した選手・スタッフ9人のうち8人が鹿島戦の遠征に同行。大半は無症状だった。鹿島側に濃厚接触者はいなかったというが、カシマスタジアムの消毒作業を強いられるなど影響は対戦相手にも及んだ。
 さらに、3試合の延期は今後のリーグ運営に暗い影を落とす。ただでさえ過密日程で再開したJ1。今後の状況次第では代替日を設けることが難しくなる可能性もある。村井満チェアマンは「練習や試合ありきではなく、感染拡大を封じ込めることを第一の基軸とおき、あらゆる策を講じる」としているが、波紋はリーグ全体に広がる恐れが出てきた。(唐沢裕亮)

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