動画・放送スタジオ オープン 1億2000万円かけ整備 知事の目玉事業

2020年5月5日 02時00分

高額な機材などを前に熱弁を振るう山本知事(右)=県庁で(感染症予防のため代表撮影)

 山本一太知事の目玉事業として、県が県庁三十二階の展望ホールに整備してきた動画・放送スタジオが完成し、オープンした。制作する動画の目標再生回数は二〇二〇年度に四十四万回、二二年度に千五百万回。整備費に約一億二千万円かかり、県議会で高額さに疑問の声も上がった経緯があるだけに、実現できるかを注視する必要がある。(菅原洋)
 スタジオの名称は「tsulunos(ツルノス)」。地図上の県の形が羽を広げた鶴に似ているのにちなみ、情報を温めて発信する拠点となるように「鶴の巣」と名付けたという。
 ガラス張りのスタジオは広さ六十平方メートル。整備費の内訳は、カメラやスポットライトなどの機材購入・設置費に約六千二百万円、設計・工事費に約五千五百万円となった。二〇年度の運営費は編集作業と使用する映像や音楽の費用、ゲストの報酬など計約五百万円を見込む。制作する動画は同年度に五百本、二二年度に七百五十本を目指す。
 一方、民放のキャスターやディレクターを務めた黒岩祐治知事が整備に関わった神奈川県では、執務室を有効活用してスタジオを三十六万円で整備。初年度の運営費は二百万円弱に抑え、群馬県のように高額な機材は購入せず、職員が扱う機材は賃借だ。
 群馬県のスタジオのオープン記念イベントは、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて見送り、四月下旬に初回の放送があった。
 県の職員が進行役となり、出演した山本知事が「コロナの問題で闘う中、動画を配信する必要性が増している。今はコロナから県民の命と安全を守るため全力を傾注し、その後スタジオを新しいにぎわいの場所にしたい」と抱負を語った。
 山本知事によると、感染予防のため、例えばオフィス内、スーパーで買い物した商品や身の回り品の消毒方法を紹介するなどの動画を想定しているという。
 スタジオなどでは現在、休校が続く子どもたち向けに県教育委員会が各教科や運動不足解消の動画を制作しており、順次配信している。山本知事が県民による新型コロナウイルスなどの質問に答える「Ask知事」も随時放送中。配信した動画は県のホームページからアクセスできる。

関連キーワード


おすすめ情報