<コロナ緊急事態>マスクに活用期待 抗菌効果、銅の繊維シート開発 縫製業者を募集中

2020年4月23日 02時00分

抗菌効果のある銅繊維シートを使ったマスクを手にする板橋英之教授=県庁で

 新型コロナウイルス感染症が拡大する中、群馬大大学院理工学府の板橋英之教授は電線製造の明清産業(前橋市)と共同で、光触媒を利用して抗菌や抗ウイルスの効果がある銅の繊維シートを開発した。シートはマスクを覆うカバーへの活用などに期待できるという。(池田知之)
 シートは銅箔(どうはく)で覆った化学繊維で、銅の表面には光触媒の加工を施した。光触媒とは、光エネルギーにより有機物の汚れを分解したり、菌やウイルスを不活性化させたりする材料。シートには、室内光でも反応する光触媒を使った。人体には無害だ。
 板橋教授によると、米国の大学の実験では、新型コロナウイルスが活性化している期間は、プラスチックやステンレスの表面で四十八~七十二時間だったが、銅では四時間と短くなったという。
 大腸菌を用いた群大の実験では、光触媒加工した銅繊維は、加工しない銅繊維と比べて約千倍の殺菌効果があるのを確認した。今後、ウイルスにも効果があるかを詳しく調べる。
 新型コロナウイルスの人体への侵入は、ウイルスの付いた指や手で顔やマスクを触ることが一因とされる。マスクをシートで覆うことで、感染リスクの低減が期待できるという。
 マスク一枚分のシートの単価は千五百~二千円ほど。群大の研究成果を活用した製品販売などを手掛けるベンチャー企業「グッドアイ」(桐生市)が、マスクの縫製などで協力できる企業を募っている。
 シートは大勢が触るドアノブ、エレベーターのボタン、照明のスイッチを覆うカバーなどへの利用も期待できるという。
 同社の取締役会長を務める板橋教授は「感染拡大を抑えるため早く世に出したい」と意欲を見せている。

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