異例のオンライン方式で米民主党大会が開幕 大統領候補にバイデン氏を正式指名へ
2020年8月18日 10時25分
【ワシントン=岩田仲弘】11月の米大統領選で政権奪回を目指す民主党の党大会が17日夜(日本時間18日午前)に始まった。18日にバイデン前副大統領(77)を正式な大統領候補、19日にハリス上院議員(55)を副大統領候補にそれぞれ指名。最終日の20日にバイデン氏は指名受諾演説に臨む。
◆ミシェルさん、トランプ氏を痛烈非難
初日は、ミシェル・オバマ前大統領夫人が約20分にわたり基調演説を行い、「はっきり言う。ドナルド・トランプは米国民にとってふさわしくない」とトランプ大統領を痛烈に非難した。ミシェルさんが公の場で政治批判するのは極めて異例だ。
ミシェルさんは、新型コロナウイルスによる感染死者数が15万人を超え、経済が悪化しているのは「この大統領が事態をみくびったからだ」と批判。白人警官による黒人暴行死事件をきっかけに起きた人種差別抗議デモについても「ホワイトハウスがもたらしたのは混沌、分断と共感の欠如だった」と主張した。
一方でバイデン氏を「彼はとても寛大で、すばらしい副大統領だった。彼は不況やパンデミック(世界的大流行)からどう回復するか理解している」と称賛。「彼は人の話に耳を傾け、真実を語り、科学を信じる」と支持を訴えた。
共和党のケーシック前オハイオ州知事や、バイデン氏と党指名を争った左派のサンダース上院議員も演説し、融和を呼び掛けた。
党大会は、秋の本選挙に向けて全国から代議員らが集まり結束を図るのが通例だが、今年は新型コロナの感染拡大で規模を大幅に縮小。会場は中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーに置くものの、ほぼ全てオンライン上のバーチャル方式で開催。バイデン氏も地元の東部デラウェア州から演説するなど異例の展開となった。
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