東洋大板倉キャンパス 2学部、24年に県外移転

2020年4月10日 02時00分

移転が決まった東洋大の板倉キャンパス(東洋大学提供)

 東洋大(東京都文京区)は、二〇二四年四月に板倉町の板倉キャンパスにある生命科学、食環境科学の二学部を埼玉県朝霞市の朝霞キャンパスなどへ移転すると発表した。板倉キャンパスは群馬県企業局が整備を進め、住宅や工場が並ぶ「板倉ニュータウン」の中核的存在。板倉町や、生徒を送り出してきた隣の栃木県にある高校関係者からは移転に戸惑いの声が上がっている。 (市川勘太郎)
 板倉キャンパスは一九九七年四月に開設。約三十三万平方メートルの敷地に、現在は二学部と大学院の生命科学、食環境科学研究科がある。学生数は一九年五月時点で計約千八百人に上る。
 東洋大広報課によると、一部の専攻は赤羽台キャンパス(東京都北区)へ、二学部と二研究科の大半は朝霞キャンパスへ移る。
 移転理由は「結果として都心回帰と思われるかもしれないが、それが主目的ではない。志望動向を踏まえ、ニーズに沿った学部展開を行う」と説明。キャンパスの跡地については「別の用途で使うことを含めあらゆる可能性を検討する」としている。
 二学部とも学生の募集を続け、二一~二三年度に入学した学生は在学中に他のキャンパスへ移るという。
 板倉町産業振興課の担当者によると、東洋大の誘致に県と町が各十億円、県企業局が別途約二十四億円を支援した経緯がある。
 同課の担当者は「決定に戸惑っている。移転後にどうなるのか先行きが不透明だ」と指摘。さらに「民間活力の導入など新しい動きが出てきているが、ニュータウンの整備は県企業局が主導している。町としては活性化のアイデアを出しながら、動向を注視するしかない」と話した。
 栃木県内の私立高校で進路指導をする男性教諭(53)は「距離的にも近く、身近な大学という感覚があったので寂しい。自宅から通える範囲を重視する学生もいるので、指導方法も変わっていくだろう」との見方を示した。

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