コロナ倒産、都内で100件超に 全国の4分の1占める

2020年8月19日 13時50分

内装の撤去工事が進む飲食店跡=東京都千代田区で

 新型コロナウイルス感染症拡大に関連した東京都内の企業倒産が増え続け、3月以降の累計で100件を超えた。帝国データバンクによると、18日時点の倒産件数は計109件。特に酒類を提供する飲食店は、都から8月中の時短営業要請を受けており、営業に足かせが付いたまま。都内飲食店関係者からは、さらなる倒産の拡大を不安視する声も上がる。(小野沢健太)

 8月中旬、古書店街の東京・神保町にあるビルの一角で、イタリア料理店だった店舗の内装撤去工事が行われていた。色とりどりのタイルを床に敷くなど、おしゃれな雰囲気が評判だったという店内は、コンクリートがむき出しのがらんとした空間に一変していた。

◆「あっという間に閉店してしまった」

 「感染拡大が起きる前はにぎわっていたのに…。利用しようと思っていたけど、オープンから1年くらいであっという間に閉店してしまった」。近くに住む自営業山下真史さん(66)は、店の前でため息をついた。4月ごろに休業したまま、再開しなかったという。
 経営会社は6月、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けた。破産管財人の弁護士は「新型コロナによる減収が破綻の決定打になった」と話す。
 この店の近くにある居酒屋は、売上額が9割減少。男性店長は「緊急事態宣言が解除された後も、在宅勤務が浸透してオフィス街の人通りは減ったまま」と声を落とす。「都の自粛要請が長期化しており、資金繰りも限界に近い。(国や都の)給付金では家賃もまかなえない。他店の倒産も、人ごととは思えない」と危機感をあらわにした。

◆高い人件費と家賃が重荷に

 帝国データバンクは、法的整理や事業停止した企業側が、新型コロナの感染拡大が要因になったと認めたケースを集計。東京都内のコロナ関連の倒産件数は4月以降、毎月22~25件で推移し、18日時点で109件となった。業種別では、飲食店が14件と最も多い。全国の倒産件数は443件で、都が4分の1を占める。
 法的整理をしないケースは集計の対象外で、同社は「小規模な個人店などの休廃業はさらに多数に上るとみられる」。その上で、「都内は家賃や人件費の水準が全国で最も高く、新型コロナの感染拡大は事業者にとって先行きを悲観する大きな要因になる」と指摘。都が酒類を提供する店舗に午後10時までの短縮営業を求めていることを受け、「来客数の減少に拍車がかかり、飲食店を中心に倒産の発生が加速する可能性が高い」と予測する。

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