綿貫観音山古墳、国宝決定記念し企画展 出土品語る 大陸との交流

2020年8月22日 07時37分

金銅歩揺付飾金具などが並ぶ展示

 高崎市綿貫町の綿貫観音山古墳の出土品を、国の文化審議会が3月に国宝に指定するよう文部科学相に答申したことを記念し、出土品を展示する企画展「綿貫観音山古墳のすべて」が、同町の県立歴史博物館で開かれている。古墳の出土品362点を含む計634点の展示品からは、中国や朝鮮半島との交流がうかがえる。事前予約制で9月6日まで。(市川勘太郎)
 同古墳は全長九十七メートルの前方後円墳。六世紀後半の古墳時代に造られ、石室を中心に三千点を超える出土品が盗掘に遭わず出土した貴重な例という。
 同古墳の展示は金工品が中心。「銅水瓶(どうすいびょう)」は古墳の石室から見つかり、中国南北朝時代(六世紀後半)の貴族の墓から似た水瓶が出土した。日本では同様の水瓶の出土例がほとんどなく、中国大陸で作られ、日本に渡ったと考えられる。ふたも残り、古墳から完全な形で出土したのは国内唯一という。
 馬の胴体に着けたとされる馬具「金銅歩揺付飾金具(こんどうほようつきかざりかなぐ)」は約七十点を展示。朝鮮半島の新羅の王陵から同様の馬具が多く出土した。国内で三例しか見つかっていない「金銅鈴付大帯(こんどうすずつきおおおび)」も展示している。
 福岡県の沖ノ島や奈良県の藤ノ木古墳の出土品も並べ、同時代の貴重な資料を比較して見学できる。
 飯田浩光学芸員(40)は「展示品には国内で唯一や数点の物がある。中国や朝鮮など広い範囲と交流を持っていたことが分かる」と話している。
 開館は午前九時半〜午後五時。新型コロナウイルス対策のため、一時間で六十人程度の入場制限があり、予約は前日まで。観覧料は一般七百円、大学・高校生三百五十円、中学生以下無料。月曜休館。事前予約は博物館=電027(346)5522=へ。

展示している出土品の銅水瓶=いずれも高崎市で


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