帰還困難区域、個人の線量を把握し管理 非居住地の放射線防護策を了承

2020年8月27日 05時50分

 東京電力福島第一原発事故後に政府が設定した帰還困難区域の避難指示解除を巡り、原子力規制委員会は26日、居住を前提としない場所へ立ち入る人の放射線防護対策について、内閣府などの案を了承した。個人線量計による被ばく線量の把握と管理が柱。除染は主に道路に限られる方向だが、更田豊志委員長は「解除後も状況に応じて、線量低減の努力はなされていく」と話した。
 政府は帰還困難区域内でも、人が暮らせる特定復興再生拠点区域を除染し、避難指示解除を先行しようとしているが、残りの区域の方向性を示してこなかった。福島県飯舘村から2月、居住を前提としない拠点区域外を含めた一括解除(長泥地区)の要望を受けて、解除方法を検討している。
 規制委が了承した防護対策は、これまでの避難指示解除の要件と同じく、年間被ばく線量が20ミリシーベルト以下になることが前提。その上で線量計の貸し出し、行動パターンごとの推計被ばく線量の情報提供、住民相談窓口の設置などが盛り込まれた。委員からは「きめ細かな線量を示すことが大事だ」と発言があった。
 立ち入りが制限されている帰還困難区域は、福島県7市町村に残る。うち6町村は区域内にある復興再生拠点区域について、2022~23年の避難指示解除を予定。飯舘村以外の自治体は、拠点区域外でも土地などの除染を求めている。(渡辺聖子)

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