首相退陣表明にねぎらい、戸惑い、苦言も 「景気が目に見えて良くなった実感ない」

2020年8月29日 11時27分
辞意を表明した記者会見で、記者の質問を受ける安倍首相=28日、首相官邸で

辞意を表明した記者会見で、記者の質問を受ける安倍首相=28日、首相官邸で

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 連続在職日数で歴代最長を記録したばかりの安倍晋三首相の突然の辞任表明。母校・成蹊大(東京都武蔵野市)の同級生や在校生らからは、ねぎらいの声が上がる一方、辛口の意見もあった。
 「辞任会見での顔色は悪くなかった。政治日程を見ても元気なうちにベストの時期に退任できたなと思った」。成蹊大法学部の同級生で菱倉運輸社長の高山和彦さん(65)は、辞任の意向を表明した28日の記者会見での表情にこんな感想を抱いた。「持病の潰瘍性大腸炎がもっと早く再発するのではと心配していた。精神的にも体力的にも限界だったと思う。『長い間、ご苦労さまでした』と声をかけたい」とねぎらった。
 学生時代の首相について「仲間を大切にし、誰からも好かれるタイプだった。ゼミ仲間みんなで山登りをした時は、列の一番後ろを歩いて遅れた仲間を励ましながら歩いていた」と振り返った。
 成蹊大経済学部3年の男子学生は「学内で安倍首相が話題に上ることはめったにないが、首相の母校ということで大学の知名度がかなり上がったのはあらゆる場面で感じた」と首相を輩出した効果を語った。
 首相の経済政策アベノミクスについては「最初は盛り上がりを見せたが、自分の身の回りでは景気が目に見えて良くなったという実感はない」と辛口だった。 (花井勝規)
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 政治家をモチーフにしたユニークな商品で知られる東京都荒川区の菓子会社「大藤」は、新型コロナの影響で販売を中断していた「晋ちゃんまんじゅう」を復活させようと、話し合っていた。突然の首相の辞任表明に「これからどうしたらいいか」と戸惑いが広がる。
 「晋ちゃんまんじゅう」は第1次安倍政権がスタートした2006年に発売した。12年、安倍氏の自民党総裁返り咲きを受け「帰ってきた~!晋ちゃんまんじゅう」を発売、その後は1年に1度のペースでタイトルや包装デザインを変えた新商品を出してきた。東京みやげの人気シリーズだ。
 新商品の発売時期は、例年2月ごろ。今年はコロナの流行が重なった。「商品の面白さが理解される状況でない」と判断した。それから半年、健康不安がいわれる安倍氏を勇気づけようと「頑張れ」などのタイトルで「晋ちゃんまんじゅう」を再発売する検討を始めたばかりだった。
 大久保智文社長(43)によると、コロナで、大藤の売上高は、例年の2割に落ち込んでいる。首相の辞任表明で「東京観光に明るい兆しが見えない中、さらに先への不安がふくらむことになった」と話した。 (浅田晃弘)

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