いじめ、貧困…「命の重み伝えたい」 桐生で撮影 映画「子どもたちをよろしく」

2020年1月31日 02時00分

主演の鎌滝さんが演じる一場面((c)子どもたちをよろしく製作運動体)

 いじめと自殺、性的虐待、貧困などをテーマに桐生市一帯で撮影した映画「子どもたちをよろしく」(百五分)が二月二十二日から、高崎市あら町のシネマテークたかさきで全国公開に先駆けて上映される。二十九日に県庁で企画・統括プロデューサーの寺脇研さん(67)が記者会見し、「自分は中学生の時、学業に悩んで自殺未遂をした経験がある。命の重みと大切さを伝えたい」と製作の意図を説明した。 (菅原洋)
 寺脇さんは文部省(現文部科学省)に入省後、教育行政に長年携わり、広島県教育長や大臣官房審議官などを歴任。京都造形芸術大の客員教授(芸術論)を務め、テレビ出演も多い。
 映画は文科省の後輩で、同じ職場の勤務経験もある「盟友」(寺脇さん)の前川喜平・元事務次官と共同企画した。作品はフィクションだが、二人の体験や経験に基づいているという。
 物語は北関東のある街が舞台。主人公は義父から性的虐待を繰り返され、自らを「汚れた存在」と思い込んで性風俗で働く若い女性だ。女性の弟はある日、女性が働く店の名刺を拾い、弟は姉の仕事を理由にいじめられるとおびえ、二人は居場所を奪われていく。
 主演の鎌滝えりさん(24)は映画のオーディションで自らが子どもの時にいじめられ、不登校になった体験を明かし、「どうしても演じたい」と訴えたという。
 監督・脚本は「あぶない刑事」などで助監督を務めた隅田靖さん(60)。映画は昨年二月の前半ごろに撮影され、十数人の地元エキストラも出演した。
 寺脇さんは「(深刻な内容のため)親子で一緒に観賞するのがいい。子どもたちがこのような状況に置かれていていいのかを考えてほしい」と呼び掛けた。
 上映は三月二十日まで。二月二十二、二十三日には鎌滝さんと隅田監督の舞台あいさつがあり、二十三日には寺脇さんも登壇する予定。前売り券は千五百円。

映画の製作について説明する寺脇さん=県庁で

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