農畜産物、最大50億円減少 県試算 日米貿易協定とTPP11で

2020年1月30日 02時00分
 県は一日に発効した日米貿易協定と、二〇一八年末に発効した米国を除き日本を含む十一カ国による環太平洋連携協定(TPP11)の影響により、県内の農畜産物の産出額が最大で約五十億円減少するとの試算をまとめた。肉類などの販売価格が低下して家計への恩恵が期待できる一方、特に畜産農家には厳しい影響が表れそうだ。
 TPP11は関税引き下げなどの経済協定で、米国が離脱したが、カナダやオーストラリアなどが加盟。日本は米国の離脱を受け、対日貿易赤字を問題視する米国と、日本が輸出する自動車と関連部品を除く工業製品や農畜産物の関税分野に絞って貿易協定を締結した。県の試算は農林水産省の試算方法に基づき、関税率10%以上で、国内産出額が十億円以上の品目とした。関税の引き下げにより、安い輸入品が流入する影響などを算出した。
 県の試算によると、二つの協定を合わせた影響は、一七年の農畜産物産出総額の二千五百五十億円では、最少で二十六億円、最大で約五十億円減少する。
 品目別では、最も影響を見込む牛肉が約十二億五千万円から二十五億円減少。次ぐ豚肉は全国有数の産出額だが、九億六千万円から十九億二千万円減少する。
 コメはTPP11では政府が輸入増加分を買い入れ、日米貿易協定では交渉の対象外。特産のコンニャクイモは各国からの輸入実績がほとんどなく、影響は見込みにくいという。(菅原洋)

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