外来水草から手賀沼守れ 県が専用船で駆除効率化へ

2020年8月31日 07時10分

7月に投入されたハーベスター(柏市から撮影、熊谷正宏さん提供)

 手賀沼にはびこる特定外来生物のオオバナミズキンバイやナガエツルノゲイトウを効率的に駆除しようと、県は今夏、水草刈り取りの専用船の試験運転に取り組んだ。急速な繁殖で、人海戦術に頼る方法では追いつかなくなったため、駆除の機械化に向け、費用対効果を検証したり、導入機種の選定に役立てたりする目的だ。(堀場達)
 試運転を行った水草の駆除対象地は、沼北西部の我孫子市側の水辺。七月はヤンマー(本社・大阪市)製の「ハーベスター」を投入し、今月は水陸両用で宇部工業(同・山口県宇部市)製の「コンバー」という船を動かしている。
 コンバーは船首のレーキで、水底に伸びた根を、泥ごと掘り起こして、すくい上げる。刈り取った水草は、別の舟で運搬して陸揚げし、乾燥後に焼却処分する。長さ四メートル、幅二・二メートルで、走行用ベルトが付いており、自走しての入水、出水ができる。県水質保全課の在原潤副課長は「水深が浅かったり、狭かったりする場所での作業に向いている」と話す。
 一方のハーベスターは船首に装着したカッターで水草を切り取り、吸い込み口から船内に巻き取って回収する。長さ十一メートル、幅三・五メートルと、コンバーと比べて大型で、水草の回収効率が優れている上、琵琶湖などでの運用実績が豊富な点が特長だ。
 手賀沼では近年、オオバナミズキンバイやナガエツルノゲイトウの繁殖域が拡大。放置すれば、沼の生態系に影響を及ぼしたり、農業用水のポンプに入り込んで故障を引き起こしたりする恐れがあり、環境保全団体や漁協などでつくる連絡会「美しい手賀沼を愛する市民の連合会(美手連)」が、年に一回程度、人力での刈り取りを呼び掛けてきた。
 県は柏市側で手賀沼に注ぎ込む大堀川の河口部でも十月に専用船を投入し、試運転を進めることにしている。手賀沼同様に外来の水草が進出している印旛沼では、本年度中に繁茂状況を調査する予定という。

水陸両用の専用船コンバーによるオオバナミズキンバイなどの刈り取り。水草は周りの舟に積み替えられて、陸揚げされた=いずれも我孫子市で


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