川崎市立学校、貯水槽清掃 実施ゼロ 年1回義務 夏休み短縮で時間なく

2020年9月1日 07時19分
 川崎市立学校の貯水槽に年に一度義務付けられている清掃が、今年は一校も終わっていないことが、市教育委員会への取材で分かった。新型コロナウイルスの感染拡大で夏休みが短かったことに加え、市教委の発注手続きにも問題があった。市の保健当局は「子どもたちが使う水がただちに危険とは言えないが、なるべく早めにやってもらう必要がある」と注視している。(大平樹、山本哲正)
 水道法は、貯水槽の設置者に年に一度の清掃を義務付けている。市教委では子どもたちが学校に来ない夏休み中に行い、八月末までに終えるのが通例。今年は新型コロナの影響で夏休みが二週間と短く、業者からの事前の聞き取りで夏休み中の完了は困難と判断した。今年七月に一部を除く市立学校百四十八校の清掃委託業務を入札公告した際、完了期限を来年三月末とした。
 五ブロックに分けて発注した入札は、すべて市内の同じ業者が落札。落札から一カ月以上たった三十一日時点で、業者が清掃を終えた学校は一校もないという。保健当局は「年に一度」の義務について「二、三日すぎただけで、ダメなわけではないが、最低でも同じような時期にやるよう法は求めている」と説明する。
 前回の清掃から一年以上空いたことについて、市教委の担当者は「水道法の認識不足があった」と発注の不備を認めた。各校では残留塩素やにおいなどを毎日調べており、これまでに子どもたちから健康被害は出ていないという。
 川崎区の小学生男児の母親(42)は「この暑さで、うちの子どもも学校で水筒のお茶がなくなると水道水を飲んでいます。できれば、ちゃんといつも通り清掃してほしいですね」と不安をのぞかせた。

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