千葉県袖ケ浦福祉センター 23年春までに廃止 13年に職員の傷害致死事件

2020年9月2日 07時12分

廃止が決まった県袖ケ浦福祉センター=袖ケ浦市で(県提供)

 二〇一三年に職員による入所者への傷害致死事件があった知的障害者の支援施設「県袖ケ浦福祉センター」(袖ケ浦市)について、県は、二三年三月までに廃止すると発表した。事件直後から、再発防止の検証委員会や施設見直しの会議を経て、約七年越しで決断した。
 知的障害者を受け入れる唯一の県立施設。事件は一三年十一月、職員から暴行を受けた十九歳の少年が死亡。現在も指定管理者の県社会福祉事業団に対する県の立ち入り調査では、一三年度までの過去十年間で利用者二十三人の被害が確認され、職員十五人が暴行に加わっていた恒常的な虐待が発覚した。
 施設の今後について福祉関係者や保護者などから意見を聞く「袖ケ浦福祉センター検討会議」が昨年七月まで六回開かれ、方向性が定まった。
 県によると、会議で「事件があった施設では、今後も子どもが生活するのは好ましくない」との意見が出た。また、公立施設に障害者を集める一極集中型から、グループホームなど各地域の民間施設によるきめ細かな支援が主流とされている点も指摘された。県は「県立施設としての役割は終息すると考え廃止を決めた」と説明した。
 施設は事件後から新規の受け入れを停止。残る入所者で、十三〜七十六歳の六十七人を県内各地の民間施設への転所を進め、完了した段階で廃止する。また、県は、民間事業者や市町村と連携した代替の支援システムの構築に着手。障害の特性や保護者の意向などに応じた受け入れ先の調整を図るほか、民間のグループホームの整備や人員増強の費用について補助制度を創設する。(中谷秀樹)

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