台風19号 災害乗り越え営業 嬬恋村のスキー場が復旧

2019年12月29日 02時00分

スキー客でにぎわうゲレンデ=いずれも嬬恋村で

 県内各地にも被害をもたらした十月の台風19号により、ゲレンデの一部が崩れるなど被害が出た嬬恋村田代の「鹿沢スノーエリア」が復旧し、災害と雪不足を乗り越えて営業している。滑走できるコースは半数にとどまるが、雪を求めて全国各地から訪れるスキー客でにぎわい、経営者は胸をなで下ろしている。 (市川勘太郎)
 「通電させてリフトを動かし、降雪作業をして、十一月下旬に営業が開始できるか不安だった」。スキー場を運営する五輪観光の市川保会長は当時の心境を振り返る。
 ゲレンデは大雨で五百メートルにわたり幅約十メートル、深さ二メートルほど地面がえぐれた。地中に埋めてある人工降雪機用の水の配管や電気配線もむき出しになった。
 ゲレンデ横にあり、人工降雪機に使う水をためる四千トンの堰堤(えんてい)には三分の二ほど土砂が流れ込んだ。レストハウスにも土砂は流れ、一階部分は床上浸水した。
 被災直後から六人の従業員が総出となり、配管などの修復やえぐれた地面を埋める復旧作業をした。現在までに数百万円の費用がかかったという。
 堰堤の土砂を全て取り除くには時間が足りず、たまっていた水を使っている。気温が下がるのを見計らって雪を作り、先月二十三日の営業開始にこぎ着けた。
 現在の積雪は八〇センチで、十二コースのうち六コースで滑走できる。十二月は雪がほとんど降らず、冷え込みも例年に比べ鈍かったため、降雪機で雪を作って何とか積雪量を維持してきたという。
 市川会長は「多くの人が来てくれてありがたい。努力したかいがあった」と実感を込める。村内の国道は片側通行の区間はあるが「村の協力もあり迂回(うかい)路が完成するなど復旧は進んでいる。地元の旅館や村の期待もあるので、スキー場の環境を整え期待に応えていきたい」と力強く語った。

台風19号で地面がえぐれ、配管や配線がむき出しになる被害が出たスキー場

関連キーワード


おすすめ情報