急げ 脱・冷房なし体育館 県内小中、設置わずか0.8% 

2020年9月4日 07時17分

体育館に設置された冷房設備 =三郷市立戸ケ崎小で(同市教育委員会提供)

 厳しい暑さが続く中、熱中症予防のため屋内では冷房を積極的に使うよう推奨されている。一般家庭だけでなく学校も同じで、教室への冷房設備の設置は県内でも広がってきたが、体育館への整備は遅れている。館内での活動で児童生徒らが熱中症の疑いで搬送される例もあり、各自治体が設置を急いでいる。(近藤統義)
 文部科学省のまとめ(昨年九月時点)によると、県内の小中学校の普通教室は一万九千二百九十四室のうち96%まで設置が進んだ一方、音楽室などの特別教室は59・9%。体育館は千五百施設のうち十二施設と、わずか0・8%にとどまっている。
 全国的にも体育館への設置率は2・6%と低調。体育館は空間が広い上に断熱性が低い設計のため、工事費や維持費がかさむとして二の足を踏む自治体が多い。だが、暑さで体育の授業や部活動、学校行事を取りやめるなどの支障が生じ、設置にかじを切る動きが出てきた。
 二〇一八年度以降、朝霞や草加、三郷、戸田市などが数年がかりで段階的に設置を進め、本年度も川口、上尾、蕨市などが整備に着手している。朝霞市の場合、冷房の使用期間を六〜九月、設定温度を二八度とする指針を設けているが、各校が柔軟に運用。外部の団体への開放時にも使用を認めているという。
 三郷市は本年度で全小中二十七校への設置が完了する。当初は八月末までの夏休み中に室内機を取り付ける予定だったが、新型コロナウイルスの影響で夏休みが同月中旬までの約二週間に短縮されたため、この期間にまずは特別教室への設置を優先。体育館での工事は新学期の授業と並行して進める。
 担当者は「冷房なしでは学校生活が考えられない時代になっている。体育館は災害時の避難所でもあり、着実に整備を進めたい」としている。

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