<新型コロナ>「自前の保健所、必要不可欠」 市川市長、中核市へ移行表明 コロナ対応見据え判断

2020年9月5日 07時31分

中核市への移行を表明する村越祐民市長(中)=市川市議会で

 「早期に移行したい」−。市川市の村越祐民市長は四日の市議会代表質問で、中核市へ移行すると表明した。新型コロナウイルス感染症への対応や市民の健康づくりを見据え、同市はこれまで、独自の保健所設置に向けて検討を続けてきた。現在は県の市川健康福祉センター(市川保健所)が同市と浦安市を管内に運営されているため、今後は県や浦安市と協議を進めることになる。(保母哲)
 代表質問で、村越市長は「保健所を自前で持つということは、必要不可欠だと思っている」と述べ、中核市への移行と保健所設置に意欲を見せた。荒木詩郎議員と竹内清海議員(いずれも緑風会第一)への答弁。中核市への移行とともに、地域保健法で保健所を設置することになっており、主に福祉関係の事務権限が県から移譲される。
 保健所は市民の保健衛生を担う専門機関として、新型コロナでは相談窓口を開設したり、調査や情報収集、PCR検査を実施している。市川市が運営する場合、県の市川保健所を引き継ぐことを想定しているとみられる。

県が運営する市川健康福祉センター(市川保健所)=市川市で

 新型コロナウイルスの感染拡大で、市川市は情報収集などの対応を強化するため、保健所設置へ向けて検討作業を進めてきた。設置するためには、中核市への移行か、「政令に定める市」である保健所政令市への移行−という二つの方法がある。検討の結果、より権限がある中核市を選んだもようだ。
 同市はこれまで、中核市への移行や保健所設置に慎重姿勢だった。その理由として二〇一八年三月の市議会一般質問では、財政的な負担が増えることや、県の市川保健所が市内に設置されていることなどを挙げていた。
 しかし、一八年四月に就任した村越市長は、今年のコロナ禍を受け、従来の方針を転換。四月の記者会見で「重大な問題意識を持っている」と、設置に向け検討していることを明らかにした。六月議会で市側は、市が運営した場合の年間の独自試算として、人件費を含め約四億三千万円の負担増になると示していた。
 中核市は現在、全国で六十市あり、今年四月には水戸市、大阪府吹田市の二市が移行した。市川市の移行が実現すれば、県内では船橋市、柏市に続いて三市目となる。
<中核市> 地方自治法による指定要件は、人口20万人以上の市。市川市の人口は約49万人。現在指定されている全国の60市のうち、最も人口が多いのは船橋市の約64万人。
 中核市は、地域保健法で都道府県や政令指定都市、東京・特別区などと同様に「保健所を設置する」と定められている。このほか、飲食店営業の許可などの保健衛生事務、保育所や養護老人ホームの認可・監督などの福祉事務、一般廃棄物処理施設の設置許可などの環境事務といった権限が県から移譲される。
<移行の手順> 地方自治法は「市からの申(し)出に基づいて、総務相が指定する」と規定。そのためには市議会の議決、県の同意と県議会の議決が必要となる。市川保健所は市川市南八幡にあり、現在は県が運営している。

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