中原区の障害児施設で16年男児死亡 報告書と説明に齟齬 川崎市、検証へ関係者出席要請

2020年9月8日 07時23分

男児死亡事故の原因を検証する有識者会議の初会合=幸区で

 障害児支援施設「川崎市中央療育センター」(中原区)で二〇一六年にあった男児死亡事故を巡り、市は七日、事故原因や当時の対応を検証する有識者会議の初会合を市内で開いた。事故から四年近く。遺族や当時の施設長らに出席を求め、死亡に至った経緯を明らかにするとともに、再発防止策を検討する。 (石川修巳)
 市によると、委員には大学教授や医師、障害者団体代表ら六人が就任。幸区内の施設であった初会合には委員五人が出席し、「個人情報が含まれる」として非公開で行われた。
 会議の冒頭、市健康福祉局の宮脇護局長は「同様の施設で今後同じようなことを決して起こさないように、検証結果を共有していきたい」と説明。
 障害者の増加などに伴って、市内の障害福祉施設からの事故報告件数が増えていることにも言及した。一九年度は転倒やけがなどが二百二十八件あったという。
 中央療育センターは、市が指定管理者制度で運営し、障害のある子どもが短期入所できる市内唯一の施設。遺族によると、小学三年だった男児=当時(9つ)=が短期入所した一六年十二月二十六日早朝、布団の中で意識を失っているのを添い寝していた女性職員が見つけ、病院で死亡が確認された。死因は窒息死だった。
 市は検証に先立ち、遺族や療育センターの全職員らに聞き取りを実施。運営する社会福祉法人から、一七年に調査報告書が出されていたが、市の担当者は「報告書の内容と関係者の話との間にあまりにも齟齬(そご)があり、市としても検証の必要がある」と語った。
 会議は月一回ペースで実施し、現地確認のほか、法人理事長や当時の施設長、男児の遺族らに出席を求めて意見を聴くという。
 事故を巡っては、中原署が昨年十一月、業務上過失致死の疑いで女性職員を書類送検。横浜地検川崎支部は今年六月に不起訴処分とした。男児の遺族が先月、真相究明を求める要望書を市に提出した。

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