在宅介護サービス利用者10万人減 緊急事態宣言下の4月、感染恐れ控える

2020年9月10日 05時50分

厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館の看板=東京・霞が関で


 新型コロナウイルスの感染拡大を受け政府が緊急事態宣言を出した4月、在宅系の介護サービスを利用した人は昨年11月に比べて約9万7000人減ったことが、厚生労働省のまとめで分かった。感染を恐れてデイサービスなどを手控えた要介護高齢者が多かったためとみられる。(五十住和樹)

◆厚労省の介護保険事業状況報告書

 同省の介護保険事業状況報告で、今年1月分と最新の6月分を比較した。1月の報告には昨年11月の、6月の報告には4月のサービス実績がまとめてある。
 4月に訪問介護やデイサービスなど在宅サービスを利用した人は約383.7万人、小規模デイサービスなど地域密着型サービスは84.4万人で計468.1万人。昨年11月は在宅が388.9万人、地域密着が88.9万人だった。

◆利用手控えが深刻な通所系サービス

 具体的なサービスの利用人数でみると、利用手控えが深刻だとみられていた通所系サービスの中で、デイサービスが約9万5500人減、小規模デイは約4万2700人減の計約13万8200人に達した。
 一方、訪問介護は約2万3000人の減少にとどまった。利用者や家族は感染を恐れながらも、訪問介護を利用しないと在宅生活の維持が難しくなると考え、削るのを抑えたとみられる。

◆認知症進んだり身体状況悪化した人も

 介護保険に詳しい淑徳大学の結城康博教授(50)は「利用者数が万の単位で減ったのは心配だ。デイサービスを控えた結果認知症が進んだり、身体の状況が悪化した人もかなりの数に上っているだろう」と話している。

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