【地図付き】プレ花嫁が熱視線、何でもそろう花嫁ロード その由来とは

2020年9月10日 06時41分

ブーケづくりのための造花が豊富「イーストサイドトーキョー」

 気候が良い秋は結婚式の人気シーズン。近年は招待状からティアラまで式にまつわるアイテムを手作りするのが流行中だが、ブームに乗って、都内のある大通りが「花嫁ロード」の愛称でにぎわっている。どこのおしゃれタウンの一角かと思いきや、そこは下町の渋い問屋街、浅草橋だった。
 招待状に席次表、衣装やアクセサリーと、結婚式にまつわるグッズは多岐にわたる。式場に任せれば手間はかからないが、SNS全盛の今は、自分らしさや写真映えも式の満足度を高める重要なポイント。こだわるカップルたちは日夜、製作にいそしんでいるのだ。

◆素材を一度に調達できて便利

 浅草橋の江戸通り沿いにはアクセサリーパーツや造花を扱う店舗が集まり、素材を一度に調達できる便利さから「花嫁ロード」と呼ばれている。アクセサリーパーツの専門店として全国展開する貴和製作所もパーツクラブも本店はここ。「浅草橋に行けば何でもそろう」と評判になっている。
 インスタグラムで花嫁ロードの存在を知ったという埼玉県草加市の木崎藍子さん(30)は9月上旬、ブーケ用の造花を買うために訪れた。「式場に勧められたブーケは選択肢が少なかったので好きなデザインで作ってみようと思って」。7月に予定していた式が新型コロナウイルスの影響で10月に延期になり、費用を抑えたい事情もあった。

◆誰が呼んだか「花嫁ロード」

 浅草橋という地名ながら、雷門がある浅草からは2駅離れ、観光地のにぎわいはない。駅の周りは活気ある居酒屋が並び、どちらかというと庶民的な雰囲気が漂う。問屋街として発展した歴史があり、この地で江戸時代から続く人形店「吉徳」の平沢真広報課長は「隅田川と神田川に囲まれ、物が集まりやすかった」と話す。
 とはいえ、婚礼と関係が深かったわけではなく、花嫁ロードと呼ばれるようになったのはここ10年ほどのこと。起点と言えそうなのが、花嫁ロードの人気店の1つ、アクセサリー大橋だ。

多彩なデザインのティアラ(円内)やイヤリングが並ぶ「アクセサリー大橋」。右は大橋富美代社長

 ごく普通のアクセサリー店だった2008年ごろ、客に「派手なものが欲しい」と求められ、社長の大橋富美代さん(50)は海外から仕入れたティアラを試しに置いた。「こういうお店は他にないかも」と徐々に品数を増やすと、狙いはぴたり。ウエディング用品に特化するようになった今では、大きさやデザインが異なる100種類のティアラが並ぶ。売れ筋は5000〜1万円とか。
 この店に立ち寄る人たちにとって、包装用品や造花、リボンなどの問屋が集まる浅草橋は「あれもこれもついでに買える」と都合が良かった。評判がネットで広まるうちに、誰かが名付けた「花嫁ロード」が定着。大橋さんは「私たちもお客さんに教えられて知った」と明かす。

結婚式の招待状も扱う「イーストサイドトーキョー」=いずれも台東区で

 コロナの影響で落ち込んではいるものの、両手に買い物袋を抱えたカップルを何組も見かけた。手作りを意味する「DIY」から派生した「花嫁DIY」なる言葉もSNSで広まっており、まだまだ人気は続きそうだ。
 文・加藤健太/写真・由木直子

(1)アクセサリー大橋
(2)パーツクラブ本店
(3)シモジマ浅草橋本店(包装用品)
(4)関正マスヤ(造花)
(5)貴和製作所浅草橋本店
(6)イーストサイドトーキョー(造花)
(7)MOKUBA(リボン)
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