<新型コロナ>医療・介護に財政支援を 県社会保障推進協議会 国への訴え 県に要請

2020年9月11日 07時40分

会見する団体加盟の医療関係者ら=さいたま市浦和区の埼玉教育会館で

 県内の医療機関や介護事業所が加盟する県社会保障推進協議会などは十日、さいたま市内で会見し、新型コロナウイルスの経営などへの影響に関するアンケート結果を発表した。四月以降、感染を恐れて受診を控える患者が増え、大幅減収で経営破綻の危機にある医療機関が増えているといい、「このままでは雪崩のような医療・介護崩壊が起きる」と訴えた。
 加盟団体の県保険医協会が会員約三千七百人に行ったアンケートでは、四月の外来患者数が前年同月比で「減った」と回答したのは、医科が90・7%、歯科は93・7%。同じく五月は医科が94・4%、歯科で96%が「減った」と答えた。特に小児科と耳鼻科で減少幅が大きかったという。
 また、アンケートでは受診控えによる患者への影響も調査。医科で35%、歯科では65%が「症状悪化事例があった」と回答した。糖尿病の血糖コントロール不良が三十三例、歯周病の症状悪化が六十四例報告されたほか、「受診抑制で服薬を停止し重症化」「認知症が悪化」(内科)、「歯の喪失が多くなった」(歯科)との回答もあった。
 会見で埼玉協同病院(川口市、約四百床)の増田剛院長は、四〜六月期の赤字が三億五千万円に上ったと明かし、「今は病院がつぶれるか、借金まみれになるかどちらかの選択。国が何も(補正予算などの措置を)しなければ、多くの病院がつぶれるだろう」と悲観的な見通しを示した。
 同協議会の加盟三団体・医療機関は十日、緊急財政支援を求める要請書を大野元裕知事に提出。要請書は、すべての医療・介護事業所に前年実績からの減収分を支援するよう国に強く求めることや、感染防護具や資材の供給体制を県が確保することなど、五項目で構成した。(前田朋子)

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