王位戦の「封じ手」、14日からチャリティー販売 収益は九州豪雨の救援金に

2020年9月11日 13時09分

藤井聡太棋聖(当時)が記した第4局の封じ手

 7~8月に指された将棋の第61期王位戦七番勝負(東京新聞など主催)で、対局者の木村一基王位(47)=当時=と藤井聡太棋聖(18)=同=が記した「封じ手」のチャリティー販売が14日正午から始まる。日本将棋連盟が11日、発表した。オークションサイト「ヤフオク!」に出品され、収益は7月の九州を中心とした豪雨災害の救援金に充てられる。オークション開催は20日午後9時まで。
 今期の七番勝負は、昨年、史上最年長で初タイトルを獲得した木村王位と、今年7月に史上最年少で初タイトルを獲得した藤井棋聖の「最年長VS最年少」の戦いとして注目された。藤井棋聖が4連勝で王位を奪取、史上最年少の二冠獲得と八段昇段を決めている。

第61期王位戦第2局で、封じ手が入った封筒を立会人の深浦康市九段(右)に手渡す藤井聡太七段。右から2人目は木村一基王位=7月13日、札幌市で

 今回出品されるのは、災害発生後に指された第2~4局の封じ手計3通。第2局は、まだ無冠だった「藤井七段」が初めてタイトル戦で記した封じ手。木村王位が封じた第3局は、史上最年少で初タイトルを獲得した「藤井棋聖」が初めて臨んだタイトル戦。第4局では、藤井棋聖が王位獲得の原動力となった強手「8七同飛成」を封じた。いずれも将棋史に残る価値のある封じ手だ。
 チャリティー販売は木村王位の提案を受けて実現。経費を差し引いた収益の全額が、王位戦の主催紙の1つである西日本新聞の民生事業団(福岡市)に寄付され、被災地に回される。
 木村王位は「コロナ禍の中でもタイトル戦を開催していただくことへの感謝を、何らかの形にできないかと考えた。将棋が人々の助けになることは少ないが、せめて何かできればという思いだった」と、意図を説明した。藤井棋聖も「自分の対局によって勇気づけられる方がいるのだとすれば、棋士冥利みょうりに尽きる」と話していた。
 封じ手の販売ページはこちら

 封じ手 2日制対局の中断時、最後の手を用紙に記入し、封筒に入れて封をすること。封筒には両対局者と立会人が署名する。考慮時間の不公平を防ぐため、相手に最新の局面を知られないようにする仕組み。通常は2通作成され、翌朝の開封まで立会人らが保管する。今回は第2~4局で作成された3通のうち1通がチャリティー用に販売される。

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