「前橋に恩返ししたい」 萩原朔太郎賞 市内で贈呈式

2019年10月29日 02時00分

萩原朔太郎賞を受賞した詩人の和合さん(左から3人目)=前橋市の前橋文学館で

 優れた現代詩を表彰する第二十七回萩原朔太郎賞の贈呈式が二十七日、前橋市の前橋文学館で開かれ、詩集「QQQ(キューキューキュー)」で受賞した詩人の和合亮一さん(51)=福島市在住=に賞状と朔太郎のブロンズ像が贈られた。
 和合さんは「朔太郎の背中や先輩の背中を追いかけ、今自分ができることが何か、これからじっくりと考え、詩の世界や第二の故郷になる前橋に恩返しをしたい」とあいさつした。
 和合さんは大きな被害が出ている福島の豪雨にも触れた。「日本は、命の在りかが風土に宿っている。時には災いももたらすが、恵みも与える。朔太郎が心の在りかを前橋に重ねたように、私も福島で根を張り、福島の風土をつくり続け、今この時代を生きる意味を分かち合いたい」と語った。
 選考委員で詩人の吉増剛造さんは「風土や社会、政治を越えた途方もない深い穴をこれから詩を通して伝えて欲しい」と激励した。
 和合さんは一九六八年、福島県生まれ。九九年に第四回中原中也賞、二〇〇六年に第四十七回晩翠賞を受賞。東日本大震災の直後から、福島の現状を詩でツイッターに投稿し続けた。 (砂上麻子)

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