「未来の私」 就活アドバイス 昭和女子大の「社会人メンター」制度10年目

2020年9月12日 06時43分

社会人メンターの清水さん(左)と清水さんの助言を受け就職をした昭和女子大卒業生の加島さん=世田谷区の同大で

 女子大生の仕事や将来設計を支援する昭和女子大(世田谷区太子堂)の「社会人メンター」制度が始まって10年目を迎える。同大の実就職率(卒業者数に占める就職者の割合)は97%(3月時点)と、卒業生1000人以上の女子大では10年連続トップ。そんな就職実績を支えている。(岩岡千景)
 「『自分が本当は何をしたいのか?』を考えることができ、貴重な機会でした」。都内の化学メーカーに勤める加島(かしま)さやさん(24)は四年前の在学中、メンターと面談したときのことを振り返る。
 相談に乗った会社員清水綾子さんは京都女子大卒業後、商社に就職。転職して今は大手化粧品会社に勤める。産業カウンセラーの養成講座に通っていた時、仲間からこの制度を聞き「社会人経験がお役に立てればうれしいし、自分の勉強にもなる」と登録。これまで延べ二十九人の学生と面談した。
 学生は、メンターの経歴を見て面談を申し込む。米国留学から帰国直後だった加島さんは、商社勤務経験のある清水さんに「英語力を生かして商社に就職したい」「リーダーシップを取れる仕事がしたい」と相談。清水さんは「選択肢を商社と絞り過ぎず、自分の可能性を閉ざさない方がいい」「縁の下の力持ちを担うリーダーシップの取り方もある」などと助言した。
 加島さんは世界を舞台に事業展開する企業中心に就職活動し、現在の会社へ。社員の福利厚生を担当してやりがいを感じ「英語も長い目で見て仕事に生かせればいい」と話す。

 メンターとは、仕事や人生における指導者や助言者の意味。同大は、学生が広い視野で将来像をイメージできるように二〇一一年に導入した。「三年以上の仕事経験がある女性」を基本条件に交通費と薄謝が出る。現在は二十代から七十代まで約三百人が登録し、他大学出身者が75%を占める。職種も会社員や公務員、教員、保育士、編集者、ライター、アナウンサー、司書と幅広い。
 年二回募集し、任期は十月か四月から一期二年で、最長の三期六年を担う人もいる。現在はコロナの影響でインターネット上で行っているが、複数のメンターと多数の学生が参加する「メンターカフェ」なども実施してきた。

 同大キャリア支援部長の磯野彰彦さんは「エントリーシートの添削や模擬面接は大学がします。人生の先輩としてメンターには学生の相談に乗ってもらう。それが進路決定に役に立ち、高い就職率への大きな力にもなっている」と話す。
 同大では社会人メンターを十八日まで募集中。同大「社会人メンターネットワーク」ホームページから自己紹介書を入手し同日必着で郵送するか、応募フォームで申し込む。

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