「令和おじさん」はどんな人? 「世の中を動かすのは政治」 有力農家の長男から自民党総裁へ
2020年9月14日 10時30分
14日午後に行われる自民党総裁選で優勢が伝えられる菅義偉氏(71)。「影の総理」「令和おじさん」などさまざまな呼び名があるが、どんな人物なのか。自身のホームページなどから歩みをたどった。(三輪喜人)
1948年(昭和23年)12月6日、秋田県で農家の長男として生まれた。父和三郎氏(故人)はイチゴ栽培に力を入れ、東京や大阪などへ出荷するなどブランド化に成功。生産出荷組合長や、64年から秋田県雄勝町(現湯沢市)の町会議員に連続4期当選、副議長も務めた。
◆就職後に「違う道ある」
菅氏は県立湯沢高校卒業後は農家を継がず、「東京に行けば、何かおもしろいことがある」と上京し、段ボール工場に就職。住み込みで働くも都会へのあこがれや期待は泡と消えた。
「自分には違う道があるのではないか」と勉学に励み、当時、私大では学費が安かった法政大学に入学する。
◆議員秘書11年、横浜市議2期
73年に大学卒業後は、企業に就職するも、「世の中を動かすのは政治」と政治家を志した。つてがなかったため法政大の学生課に行き、大学OBを通じて、自民党の小此木彦三郎衆院議員の秘書になった。11年、秘書をした後、横浜市議会議員に立候補し当選。2期務め、1996年の衆院選で神奈川2区から立候補し初当選を果たす。以来連続8回の当選で選挙には盤石の強さを見せる。
◆総務大臣、官房長官を歴任
国会議員としては、2002年に国土交通大臣政務官に就任し、高速道路のETC夜間割引や東京湾アクアラインの値下げに取り組む。
第1次安倍内閣では、総務大臣として初入閣。ふるさと納税、NHK改革に着手。在任中に関西テレビの情報番組「発掘!あるある大事典Ⅱ」で捏造(ねつぞう)が発覚し、放送法改正を主張するなど、メディアにも精通していった。
2012年12月からの第2次安倍政権では官房長官に就任。憲政史上最長となった政権運営を支えてきた。19年4月に元号の発表をしたことから「令和おじさん」として知名度を高めた。
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