環境アセスで市民団体「是非の意見 審議長引く」 市の答弁 撤回求める

2020年9月15日 07時26分

市議会での環境局長答弁の撤回を求め会見する市民グループのメンバーら=市役所で

 大規模な事業に環境への配慮を求める川崎市の環境影響評価(アセスメント)制度を巡り、今年三月の市議会で市民意見について「本来の趣旨と異なる事業計画の是非に関する意見が寄せられ、審議時間が長くなる」とし、制度見直しを検討するとした市側の答弁を問題として、市民らが市に答弁撤回を求める要請書を提出した。(安藤恭子)
 要請書は十日、市内で再開発や公害の問題に取り組む六つの市民グループが共同で市に提出。十四日に市役所で記者会見し「市民参加の危機」と訴えた。
 撤回を求めたのは三月三日の市議会代表質問での斉藤浩二環境局長の答弁。事業計画の是非について寄せられる意見は環境保全の趣旨と異なるとの見方を示し「改善の方法として制度の周知方法や意見書の様式の見直しを検討している」と述べた。
 市民グループの要請書では「事業計画が環境に回復不能な影響を及ぼすことを心配する市民が、計画見直しを求めることはなんら非難されることではない。市民意見の封殺」として、答弁の撤回を求めている。
 会見した「まちづくり・環境運動川崎市民連絡会」の小磯盟四郎事務局長は「環境を心配する市民の声に対し、まるでアセスを反対運動に利用しているかのような言いよう」と批判。市アセス審議会では公害団体などによる委員の推薦を次回任期から取りやめる方針もあり、「市民参加の精神が損なわれていく危機感がある」と述べた。
 市環境評価室の原美由紀室長は「市の考え方は答弁の通り。アセスに無関係な市民意見も多い。意見をいらないと言っているわけではない。文書と面会による回答で理解を求めていきたい」と話している。

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