マスク肌荒れ 秋冬ケアは 洗顔工夫、潤い保つ

2020年9月15日 07時27分
 新型コロナウイルスの感染拡大で着用が日常化したマスク。内部の蒸れや着用時のこすれによる肌荒れに悩む人は少なくないが、空気が乾燥する秋以降は発疹やかゆみの悪化が懸念される。専門家は「乾燥や摩擦などの刺激から守るため、洗顔方法を変えたり、摩擦を減らしたりすることが大切」とアドバイスする。 (今川綾音)
 「マスクトラブルでの受診が増えている」。東京都大田区の東邦大医療センター大森病院・皮膚科客員教授の関東裕美さん(65)は、口周りの発疹やかゆみに悩む人がコロナ禍で目立つと指摘する。こうした肌荒れについて、関東さんは「マスクのこすれによる皮膚のバリアー機能低下と、蒸れによる常在菌のバランスの崩れが原因」と話す。
 皮膚表面の厚さ〇・〇二ミリの角層には通常、汗と皮脂が混ざった膜があり、外的な刺激から守るバリアーの役目を果たしている。しかし、マスクによる摩擦は角層にダメージを与え続けている。
 マスク内部の温度、湿度が上がって汗や皮脂の分泌量が増えると、皮膚に常在する細菌(表皮ブドウ球菌やアクネ桿菌(かんきん))や真菌(マラセチア菌やカンジダ菌)が過剰に増加。肌荒れの原因になるとともに、皮脂が汗の出口をふさぎ、あせもやニキビのような発疹が生じやすい。着用時間が長くなると発疹は悪化し、炎症を起こして赤くなったり、化膿(かのう)しやすくなったりする。
 これから空気が乾燥する本格的な秋を迎えるが、どんなケアが必要か。「夏は常在菌の繁殖によるリスクが高いので、こまめな洗顔を勧めていた」と関東さん。しかし、秋冬はマスクを外した際、内部にこもった水分がより激しく蒸発する。「夏と同じ頻度で洗顔して肌をこすると、角層が傷ついてバリアー機能が低下するなど、さらに乾燥を助長する」と注意を促す。肌荒れが重症化する可能性があるため「気候や体調で変わる皮膚の状態に合わせ、ケアを変えて」と話す。
 特に難しいのは、今のような季節の変わり目だ。気温が高くベタつきを感じる時は洗顔を頻繁に、気温が下がると肌のつっぱりや乾燥を感じやすくなるため、そうなる前に回数を控えることが大事。加えて、肌にやさしいケアとして、洗顔料を低刺激のタイプに▽朝は洗顔料なしで水洗顔だけ▽夜はメーク落としと洗顔の「ダブル洗顔」をやめ、メーク落としだけに−などを挙げる。
 一般的なマスクは紫外線を通す。マスクを着けているからと日焼け止めを塗らなかったり、「内部が潤っている」と保湿を怠ったりするのは禁物だ。関東さんは「マスク着用時だけでなく、着けていない時も乾燥や摩擦、紫外線などによる刺激から守るため、保湿と遮光は必ずして」と強調する。「それでも赤みやかゆみが取れない場合は皮膚科を受診して」と話す。

◆美容の専門家に聞く 帰宅時の習慣に

 資生堂ビューティートップスペシャリスト角谷智恵さん(52)に、秋冬の洗顔と保湿のヒントを聞いた。
 角谷さんが勧めるのは、帰宅時の手洗い・うがいに加え、肌にやさしい洗顔の習慣づけ。化粧をしない人も洗顔料を使って、子どもは水洗いでもいい。帰宅直後に化粧を落とす余裕がない人は、市販の拭き取り式のメーク落としを使うと手軽に肌の雑菌を除去できる。「保湿もできるタイプだと安心」という。
 摩擦から肌を守るには保湿も欠かせない。「化粧水や乳液に加え、肌の状態に合ったクリームや美容液を取り入れて」と話す。子どもなど普段化粧の習慣がなく、なるべく簡単に済ませたければ、水分と油分を含むオールインワンタイプの保湿剤が便利という。

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