都はステージ不明のまま実施判断 GoTo東京追加 

2020年9月16日 05時55分
 「Go To トラベル」に東京都を加えることに対し、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は、感染状況が「ステージ2以下」にあることを条件として提言した。分科会は、ステージ1~4の指定を、都道府県の役目とする。だが、都はステージを指定しておらず、政府も指定を義務づけていない。分科会の提言は空回りしているわけだが、なぜ、そんなことになっているのか。

◆分科会は「ステージ2以下で」と提言するけど

 ステージは、感染経路不明率など6つの指標で判断する。数値的には、東京の現状はステージ2か3になりそうだが、都が判断しない以上、分からない。
 大阪と沖縄も現状は、ステージ2か3になりそうだが、Go To除外は話題にも上らない。沖縄県の担当者は「分科会の区分は指定の判断が難しいし、経済も大事だ。政府から通知がなければ、今後も判断しない」と話す。
 11日時点で、都など36都府県はステージを指定をしていない。政府も指定を求めないが、なぜか。
 分科会が「ステージ」の考え方を示したのは8月。それ以前に都府県の多くが独自に感染状況の区分を設定していたことが理由の1つだ。

◆都など25都道府県は独自区分

 ステージを指定せず、独自の区分で感染状況を示しているのは東京など25都府県。都は7月から、やはり4段階の区分で、感染状況を示している。現在は2番目に悪い「感染再拡大警戒」。都の担当者は「都独自の区分の方が東京の実態に即している。区分が2つあると混乱する」と説明した。
 ほかの県も、「分科会の指標は大ざっぱで、独自区分の方がきめ細かく対応できる」(静岡)。「継続性を重視。先に分科会が示していたら、使っていたかもしれない」(愛知)などの理由を挙げる。

◆「透明性ある説明を」

 一方、分科会のステージで判断するのは神奈川など11道県で、現在はいずれもステージ1か2。神奈川の担当者は「独自の区分もあるが、政府の考え方として並立して示している」と話した。
 政府は、東京のステージが不明のまま、「Go To」への追加の可否を判断する見通しだ。順天堂大の堀さとし教授(感染制御学)は「政府は分科会の提言を受けて経済・社会・文化的な影響など複合的な要因を考慮し、総合的に実施の判断をする。Go Toを拡大するという判断をする場合でも、その経緯について透明性のある説明が求められる」と指摘した。(原田遼、井上靖史)

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