大坂なおみがマスクに名を記した黒人女性の遺族に12億円 「歴史的な和解」と評価

2020年9月16日 10時41分
15日、米ケンタッキー州ルイビルで、3月に射殺されたテーラーさんの母親=ゲッティ・共同

15日、米ケンタッキー州ルイビルで、3月に射殺されたテーラーさんの母親=ゲッティ・共同

  • 15日、米ケンタッキー州ルイビルで、3月に射殺されたテーラーさんの母親=ゲッティ・共同
  • 15日、米ケンタッキー州ルイビル市で、和解を受けて会見するブレオナ・テーラーさんの母、タミカ・パルマーさん(左から2人目)=AP
 【ニューヨーク=杉藤貴浩】米南部ケンタッキー州ルイビル市で、自宅で警官に射殺された黒人女性ブレオナ・テーラーさん=当時(26)=の遺族が市を相手に起こした損害賠償訴訟で、市は15日、遺族に1200万ドル(約12億6000万円)を支払うことで和解したと発表した。市が警察改革を進めることも条件で、遺族側は「歴史的な和解だ」と評価した。
 事件は、ミネソタ州で黒人男性が白人警官に暴行され死亡した事件とともに、全米各地で人種差別抗議デモが広がるきっかけの1つになった。テニス全米オープンで優勝した大坂なおみ選手もマスクにテーラーさんの名前をプリントした。
 市の警察改革は、地元の社会を理解するために低所得地域などに居住する警官への手当の導入や、警官の地域ボランティア活動への参加、捜査令状執行の厳格化など広範囲にわたる。
 遺族側弁護士は「黒人の命を守るため、悲劇から進歩を引き出した」と表明。テーラーさんの母タミカ・パルマーさんは「組織的な人種差別との息の長い闘いが続くことを期待する」と述べ、関与した警官の刑事責任追及を求めた。
 米メディアなどによると、事件は3月、テーラーさんが交際中の男性と自宅アパートで就寝中、麻薬捜査の令状を持った警官が室内に進入。男性が不審者と間違えて発砲したところ、警官の1人が複数回撃ち返し、テーラーさんを射殺した。アパートから麻薬は見つからなかったという。

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