<志尾睦子のそふとフォーカス> (83)飾り棚に置いた思い

2019年9月29日 02時00分

つるしも手作りのぬくもりが伝わる一点物。両面色が違うので風になびく楽しさも増す

 すっかり秋も深まる頃になってきたので風鈴を下ろした。今年は出すのが遅かったのもあり、良き風が吹いてくれるようにと願掛けも込めて下げていた風鈴。おかげさまで晩夏からいろんなご縁も舞い込み、新しい風が吹いてきた気がする。この秋冬は例年以上に忙しくなりそうだが、風が吹けば物事は否が応でもクリアになり進んでいくからワクワクもしている。
 良い風を吹かせてくれた風鈴だから、このまま下げておくのもいいかなとも思ったけれど、季節感も大事なことだと思い直し、軒下からはいったん下げた。代わりに部屋の戸棚に来年の良き時まで飾っておくことにした。通常の風鈴は薄手のガラス製のものが多く、涼やかな色合いや模様が施されているから一年を通して飾るにはいささか考えてしまうが、これは厚みのあるガラスでシンプルデザインだから、オブジェとしてもかわいらしく映える。二年使ったつるしの紙はいい感じにクタッとしていて味が出てきた。その隣には真新しいつるしを二枚並べてみる。
 二枚の新アイテムは、風鈴の生みの親、ガラス工房「NORTH WIND」の木村明先生からのお便りとともに届いた。木村先生には長きにわたり、高崎映画祭の受賞者へ渡すトロフィーを作製していただいている。トロフィーもすてきだが、タンブラーや器、花瓶や置物も魅力的なものばかりで私のコレクションもだいぶ増えた。
 ガラスには美しさとともに凜(りん)とした強さやシャープさがイメージとして伴うが、木村先生のガラス製品にはそうしたものより、ぬくもりや優しさを感じる。それは他ならぬ木村先生のお人柄から来るものだ。普段から連絡無精の私なのに、温かいお手紙とともに新しいつるしを送ってくださるような方なのだ。本当に頭が上がらない。今回も心からの感謝とうれしさを持ちながら、まだお礼がきちんと言えていなかった。
 実は他にもたくさん不義理をしている方がいて心苦しい。皆さんいつもごめんなさい。冬が終わるまでには元気な便りをお送りしたいと思います。
 (シネマテークたかさき総支配人)

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