「突然、息子奪われた」 安中の中学、犯罪被害者家族が講演

2019年9月28日 02時00分

生徒らに語りかけるように話す高松由美子さん=安中市で

 犯罪被害者が受けた痛みや苦しみなどを考えてもらう講演会「命の大切さを学ぶ教室」が安中市の市立第二中学校で開かれた。生徒や保護者ら約五百三十人が耳を傾け、犯罪被害者家族への支援の必要性などを学んだ。
 講演会は、犯罪被害者の痛みなどを通して家族の絆や命の大切さや第三者による二次被害の実態を知ってもらおうと、県警犯罪被害者支援室と安中署などが同校とともに開催した。
 講演したのは、一九九七年、同級生ら十人の少年からの集団リンチで長男(15)=当時=を亡くした兵庫県稲美町の高松由美子さん(64)。高松さんは農業をしながら、「ひょうご被害者支援センター」の監事として、被害者支援や広報活動を行っている。
 高松さんは「ある日突然、息子を奪われ息子の未来も家族の未来も生きる気力も奪われた」と涙ながらに生徒らに語りかけた。「犯罪被害者は犯罪に遭ったのに、信頼も信用もなくなる。地域での孤立、絶望、不信感に苦しんだ」と、二次被害にあった心情を吐露し、「犯罪に遭った者の心の吐き出し、痛みの分かる安心の場として自助グループにも参加している」と話した。生徒らは真剣なまなざしで高松さんの一言一言に聞き入っていた。(樋口聡) 

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