空き家ありますか? 檜原村への照会急増、供給追いつかず

2020年9月17日 07時17分

空き家に注目が集まる檜原村

 新型コロナウイルスの感染拡大を機に、地方移住への関心が高まる中、檜原村役場に空き家物件の問い合わせが相次いでいる。4月までは月に数件だったが、5月以降、20〜30件に急増した。村には4軒の空き家が登録されていたが、交渉中を含めてすべて先約済みで、供給が追いつかない状態だ。 (布施谷航)
 村企画財政課によると、空き家の問い合わせは四月は八件だったが、五月〜七月は各月二十件ほどに増え、八月には三十一件あった。
 問い合わせが増え始めて間もなく、登録されている空き家四軒すべてが売却されるなどしたが、都心を中心に埼玉県からも問い合わせが続き、直接村役場を訪れる人もいるという。
 紹介できる空き家がない中、不動産会社を紹介するなどして対応しているという。
 村は、空き家を活用した定住促進事業を進めており、提供した人には五万円、その家に移住者が住んだ場合はさらに十万円を支給している。
 家財道具の処分や水回りの改修にも補助金を給付するなど手厚い支援をしているが、空き家として紹介できるのは、多い時でも数件程度という。
 二〇一五年の村の調査では、少し手を加えれば住める空き家は百九十戸ほどあったが、多くは空き家登録されていないままだ。
 同課の野口三紀さんは「たとえよそに移っても家や村に愛着が強い村民が多いのではないか」と分析。こうした空き家の所有者の思いをくみ「コロナ禍の一時的な思いで移住するのではなく、地域になじんで暮らしてもらいたい」と強調している。
 内閣府が六月にまとめたコロナ禍の生活意識調査によると、東京二十三区の二十代の地方移住への関心は「高くなった」「やや高くなった」が計35・4%に上り、東京圏の二十代でも計27・7%だった。
<檜原村> 東京都心から西へ約50キロに位置し、神奈川、山梨両県に接する。面積は約105平方キロメートル。奥多摩町、八王子市に次ぎ都内の市区町村で3番目に広い。総面積の90%以上が林野で、村の大半が秩父多摩甲斐国立公園に含まれる。9月1日現在、人口は2123人、世帯数は1165。

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