<子どものあした>子どもの意見取り入れて 板橋で遊び場求め活動 中学生が報告会

2020年9月17日 07時20分

報告会で発表する子どもたち=板橋区で

 旧板橋第三小学校(板橋区)のグラウンドで始まった児童相談所の整備工事のため、子どもたちがサッカーや野球などのボール遊びができなくなった問題で、地元の中学一年生六人が区内で報告会を開いた。子どもの意見を聞くことなどを求める陳情が区議会で採択されたが「今も変わっていないのはおかしい」と、子どもたちは現状に疑問の声を上げた。 (中村真暁)
 グラウンドの利用が制限されることになったのは昨年二月頃。区は区民説明会を開いていたが、当時、小学五年だった子どもたちには寝耳に水。公園など別の場所でサッカーや野球をするにしてもボール遊びが制限されていたり、制限されていなくても同様に遊び場を失った利用者たちであふれていた。
 子どもたちは、周辺の公園の利用状況を調べて議論を重ね、自分たちだけではなく、下の世代を含めた子どもたちのためにも声を上げることの大切さや、児相の必要性も理解。加賀二丁目公園の利用時間延長や、子どもの意見を聞くよう求める陳情を昨冬、区議会に提出した。
 これまでに陳情は採択され、同園の利用時間延長などは実現したが、子どもたちは、子どもの意見を聞く取り組みが進んでいないことに不満を感じているという。子ども政策課の担当者は「コロナの影響で、外部委員が入る子育て関連の会議が開けず具現化していないが、進めていく」と話し、今回の問題に継続的に取り組む姿勢を見せている。
 この活動に参加している中学生は今、八人。報告会には保護者や先生、地域住民らも参加。大人からは「今後は年下世代の声ももっと取り入れて」などの意見があった。今後は、街づくりに子どもの意見を取り入れてもらうには何ができるかについて、大人の意見も聞きながら考えていくという。

◆主体性を持ち、地域に関わるための支援を

<子どもたちの取り組みを見守る東洋大の斎藤博准教授(まちづくり・都市計画専門)の話>
 街づくりをはじめとする地域の営みには多様な属性を持つ人が、多様な方法で地域と関わることが大切だ。
 板橋区の子どもたちの取り組みは、地域運営のプレーヤーとして認識されていなかった子どもたちが、遊び場として慣れ親しんだ校庭や公園などの公共的な空間のあり方について、大人に純粋な問いを投げ掛けた。子どもたちは、情報発信や人脈づくりで大人たちの助けを得ながら、主体的な活動を展開している。
 地域の大人や行政はこうした活動から、地域に暮らす多様な人々が、主体性を持ちながら地域に関わるために、どんな支援ができるのか考えることが求められている。

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