新内閣発足 菅首相へ県民の視線厳しく

2020年9月17日 07時55分
 十六日、自民党の菅義偉総裁が新首相に選出され、菅内閣が発足した。同日の臨時閣議で総辞職した安倍内閣では、森友・加計学園や「桜を見る会」の問題で公文書の取り扱いに多くの疑念が持たれ、新型コロナウイルスへの対応にも批判が集中。官房長官として安倍晋三前首相を支えた菅新首相には、県民からも厳しい視線が注がれている。(松村真一郎、出来田敬司、林容史)

◆秘密主義変わらない オンブズマン

 県議の政務活動費の使い道などを情報公開で追及してきた市民団体「市民オンブズマンいばらき」の大矢尚武(しょうぶ)代表(80)=結城市=は「情報公開に後ろ向きで秘密主義を取ってきた安倍前首相のやり方を踏襲するのだろう」と菅新首相をばっさり。「森友、加計、桜を見る会の問題で(新政権発足後、政府による)再調査をしないと断言した人だ。自分も官房長官として政権の中に入っていたのだからしょうがない」とあきらめ顔だ。
 菅氏が政権の政策に反対する官僚には「異動してもらう」と発言したことについても、「官邸主導の人事そのもので、官僚が自由に仕事ができなくなる。野党が頼りないからしょうがないんだけど」と表情を曇らせた。

◆改憲継承、期待ない 9条の会

 憲法9条の会つくば共同代表の穂積妙子さん(71)は「『敵基地攻撃能力』などと物騒なことを言い出した安倍政権でずっとやってきた人。改憲の企てを継承する菅さんに期待することは何もない」と断じる。その上で「立憲主義、民主主義に基づいて、野党には憲法を守る力になってほしい」と願う。
 コロナ禍による景気悪化にも心を痛める。知り合いの若者数人が職場で契約の更新を見送られた。「若者が解雇されない政策をしっかりやってほしい」と注文する。
 日本原子力発電東海第二原発(東海村)の再稼働の賛否を問う県民投票条例案が六月の県議会で、自民党などの反対多数で否決されたことにも言及。「再稼働はやめて、原発に頼らないエネルギー政策に切り替えて」と訴える。

◆冬に備えコロナ対策を 水戸の医療関係者

「早急な金銭支援を」と話す菊地修司副院長=水戸市で

 城南病院(水戸市)の菊地修司副院長(46)は「新型コロナウイルスが本格的に流行する冬に備えた対策作りをしてほしい」と切望する。コロナ禍で受診控えが拡大し、全国的に医療機関の経営状況は悪化。この病院でも、コロナの患者を受け入れてはいないものの、外来受診が昨年同期比で三割ほど減っている。
 冬に向けて流行の本格化が懸念される中、「患者を受け入れるためには、金銭的な体力が必要。病院は規模に関係なく経営が逼迫(ひっぱく)しており、国には早急な支援をお願いしたい」と強調する。
 「政治家は政治のプロだが、感染症のプロではない」とも指摘し、専門家の意見を踏まえた政策の実行を求めた。

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