豚コレラで県 太田、安中、藤岡に消毒ポイント 畜産農家「もっと早く」の声

2019年9月25日 02時00分

畜産関連の車両を消毒する専門業者=太田市で(県提供)

 家畜伝染病「豚コレラ」が埼玉、長野県へ拡大したのを受け、県は二十四日、両県との県境で検討していた感染防止の消毒ポイントを太田、安中市に設置した。藤岡市には二十五日に設ける。ただ、県内の養豚農家からは「もっと早く対応してほしかった」と厳しい声も上がっている。 (菅原洋)
 設置したのは、太田市武蔵島町の国道17号上武道路尾島パーキングと、安中市松井田町入山の国道18号沿いにある県トラック協会碓氷峠運転者共同休憩所。藤岡市は矢場の県道沿いにあるJAたのふじ南部カントリーエレベーターに設ける。
 県はさらに一カ所の消毒ポイントを設置する方針。専門業者に一カ所で二人ずつ無休で委託し、契約した十二月まで四カ所で約六千六百万円を補正予算案ではなく予備費で計上した。消毒の対象は、家畜と飼料の運搬車、病気で死んだ豚の死亡畜運搬車、豚の病気を治療する薬の関係車両など。設置初日以外は午前五時~午後六時に消毒する。
 県内と両県の関係団体に消毒ポイントに任意で寄るように呼び掛け、タイヤ回りを中心にウイルスを死滅する消毒液を噴霧する。
 設置に合わせて記者会見した山本一太知事は「百パーセントではないが、十分に効果があると判断した。リスクを少しでも減らせる現時点でできる最大限の対策だ」と説明した。
 埼玉県では、県内に隣接する秩父市などに感染が拡大しており、前橋市の養豚農家は「もう一カ所は県央の埼玉県境に設けてほしい」と求めている。
 この農家は農林水産省がワクチンの接種を検討していることに「後手に回っている。県内で接種できるのは先になりそうで、その前に感染が広まってしまう」と危機感を表した。

◆前橋市も設置検討

 前橋市は二十四日、感染が拡大している豚コレラ対策として市内に消毒ポイントの設置を検討していることを明らかにした。
 県の消毒ポイントを補う目的で市内に三~五カ所を設置する予定。県や赤城山の周辺自治体と協議して場所を決める。道路脇などにポイントを設け、消毒液でタイヤを消毒する。
 また、市内十カ所のバス事業所とトラック関係の百四十事業所のうち、県外に出る可能性のある事業所に車両の消毒を要請する。消毒液を配布し、豚コレラが発生した地域を通過した車両のタイヤに消毒液を散布してもらう方針。 (市川勘太郎)

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