コロナでバイト激減の学生を救う! 「デリバリー三鷹」が快走中

2020年9月19日 10時20分

自転車で配達中の大学生=三鷹市で

 コロナ禍で売り上げ減に悩む飲食店やアルバイトの減った大学生を支援するため、三鷹市が始めた飲食宅配代行サービス「デリバリー三鷹」が快走を続けている。「手数料、配達料ゼロ」が人気を集め、本格営業を始めた七月下旬と比べ、大学生の配達スタッフの数は十九人増の四十六人に伸び、一日の平均配達件数は一・六倍の五十八件に膨らんだ。 (花井勝規)
 デリバリー三鷹は、市の第三セクター「まちづくり三鷹」が運営。電話やインターネットで注文を受け、市内飲食店三十五軒の弁当やテークアウトメニューを地元大学生らの配達チームが自転車で届けている。
 配達件数が大きく伸びたのは、市が八月中旬に高齢者一万九千人に配った敬老食事クーポン券での利用が増えたからだ。運営は市からの委託料でまかなわれ、市は九月補正予算案に五千二百万円を追加計上した。六月補正に計上した分も合わせ委託料は計八千六百万円になった。
 ウーバーイーツなど民間の飲食宅配代行サービスが30%超の手数料や配達料を店や消費者から徴収するのに対し、デリバリー三鷹は無料なのが最大の特徴。キャッシュレス決済が浸透する中、支払いは現金やクーポン券というアナログスタイルを貫く。まちづくり三鷹の担当者は「新たな機器類やネット環境の導入に慎重だった高齢の店主が営む小規模店に特に好評だ」と説明する。
 コロナ禍でバイト先が減っている大学生にとっては時給千四百円の好条件が魅力だ。市内の大学四年生、平山勝太さんは「周囲に店がないところに住む高齢者に配達した時、喜ばれたのがうれしかった」と話す。
 苦境にある飲食店の支援策に各自治体が知恵を絞る中、市費を投じて配達部隊の整備に踏み込んだ三鷹市のケースは全国的に異例。市やまちづくり三鷹には、他地域の商工団体や自治体からの問い合わせや視察依頼が舞い込んでいる。
 市はコロナ収束後の平時でも住民の高齢化に伴う宅配代行の潜在需要は高いとみて、年明け以降の在り方を探る議論を始めた。

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